【告知】春の秩父路を歩く 目指せ34カ所巡礼

四国88カ所の霊場巡り、いわゆるお遍路さんの存在は知っていたが、東京の近郊にもそれに負けない巡礼スポットがあるのをご存じだろうか。埼玉県の西部、秩父市とその周辺町の34の寺を巡る「秩父札所めぐり」である。東京からもほど近いエリアで自分と向き合える…春の秩父路を訪ねた。
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霊験あらたかな秩父へ
秩父34カ寺「秩父三十四カ所」に加え、近畿地方2府4県と岐阜県の33カ寺「西国三十三カ所」、東京都、神奈川、埼玉など1都6県の33カ寺「坂東三十三カ所」-を合わせた100カ寺が「日本百観音」と呼ばれるものだ。
西に東に巡礼すれば、四国88カ所を上回る、霊験あらたかな体験ができそうだが、四国や近畿まで行く時間とお金の余裕はなかなか持てないだろう。
「まずは、秩父に行ってみましょう」と同僚から誘いを受け、西武池袋駅から最新の有料特急「ラビュー」に乗った。巡礼への旅の起点、西武秩父駅までは1時間20分ほどで到着した。
4年前にリニューアルされたばかりの駅を出て、レンタカーに乗って向かったのは一番札所になっている「誦経山(ずきょうさん)四萬部寺(しまぶじ)」。本堂の屋根に乗る鬼瓦には「一番」の文字が誇らしげに刻まれている。