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「村山かてうどん」に「武蔵野うどん」… 関東のご当地うどん文化に注目

「村山満月うどん」の肉汁つけうどん。麺はつるりとした喉ごしだが、かむほどに風味が広がる(酒巻俊介撮影)
「村山満月うどん」の肉汁つけうどん。麺はつるりとした喉ごしだが、かむほどに風味が広がる(酒巻俊介撮影)
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 うどんといえば、香川の讃岐地方が有名。しかし、そばのイメージが強い関東にも、ご当地うどんがあり、進化を続けている。東京の多摩地域から埼玉西部に広がる武蔵野台地の一帯は稲作に適さず、小麦の生産が盛んだったことから、独自のうどん文化が育まれた。地域や店によって名称やスタイルは異なるが、茶色がかった太い麺は、コシが強くてパワフル。温かいつけ汁が添えられ、しっかりかんで食べるのが特徴だ。(本江希望)

温かいつけ汁で…

 多摩地域の北部に位置する東京都武蔵村山市は、都内で唯一、鉄道駅がない市だが、江戸時代からこの地で食べられてきた「村山かてうどん」の店が点在し、遠方からもファンが訪れるうどんの名所でもある。

 冷水でしめたうどんに「かて(糧)」と呼ばれるゆでた地場野菜などを添え、温かいしょうゆ味のだし汁につけて食べるのが特徴。「村山うどんの会」の会長代行、藤本ゆみ子さん(50)によると、元々は農家の日常食で、作業の合間に食べやすいように、あらかじめゆでておいたうどんと野菜を、温かいつけ汁でさっと食べていたのがルーツだという。

 「冠婚葬祭などの食事のしめにもうどんがふるまわれ、かつては『うどんが打てなければ嫁にいけない』といわれることもあったそうです」

 家庭で手作りされていたうどんだが、「玉売り」と呼ばれるうどん麺を販売する製麺所ができ、その後、その場で食べる食堂を備えた店が増えていったという。

 市内の住宅地にあるうどん店「村山満月うどん」は、昭和61年に創業。現在は、2代目店主、比留間良幸さん(52)が妻の麻里さんとともに店を切り盛りし、ふるさとのうどん文化を伝えている。

 「昔ながらの村山うどんのいいところを守りつつ、進化をしていきたい」と意気込む比留間さんが手掛ける定番メニューの「肉汁つけうどん」(800円)は、薄く茶色がかった麺に小松菜やキャベツなどの野菜が添えられており、彩り鮮やか。冷たくしめたうどんをアツアツのだし汁にくぐらせ、口に運ぶと、つるっと表面はなめらかだが、力強い弾力があり、かむほどに小麦の風味が広がる。

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