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【話の肖像画】歌舞伎俳優・中村獅童(48)(13)劇中で絶叫「おやじ、ありがとう」

 楽屋で父が息を引き取ったという連絡を受けた後も、東京に戻らずに舞台に立ち続けました。楽日までお役を無事に勤め上げることが自分の仕事だと思っていましたし、おやじもきっと、そうすることを望んでいるだろうと。劇中、死んだ父親を抱きかかえて「おやじ、ありがとう」って語りかけるシーンがあったんですけれど、さすがに自分のおやじの顔とダブって絶叫してしまいましたね。

 舞台の休演日に通夜を済ませた後、大阪にとんぼ返りしたので、翌日の告別式は母が喪主の代わりを務めてくれました。あいさつのとき、「獅童はやんちゃでいろいろ迷惑をかけていたけれど、自分があの世に持って行く。最後に“子孝行”をさせてくれ。獅童が花咲く道をこの世で見守ってあげられないけれど、あの世で見守ってやる」というおやじの最後の言葉を紹介したようです。

 それから、おやじは最後に「獅童は、親の死に目に会えるような役者でなくてよかったなあ」と言っていたそうです。親の最期にも立ち会えないぐらい忙しい役者でいてくれてよかったという思いで、そう言ったのではないかと思います。(聞き手 水沼啓子)

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