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宣言解除から10日…新味欠くリバウンド対策 変異株拡大

大阪・ミナミを歩くマスク姿の人たち=1日午後6時42分
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 政府は1日、大阪、兵庫、宮城の3府県に新型コロナウイルス特別措置法に基づく「蔓延(まんえん)防止等重点措置」の初適用を決めた。緊急事態宣言の全面解除から10日あまりで規制の再強化を迫られた形だ。関西では変異株の感染が急増し、首都圏に飛び火するリスクも指摘される。大型連休を目前に控え、感染対策は再び正念場を迎えている。

■「予兆」追い越し「第4波」

 政府は宣言解除の際、変異株の監視強化などリバウンド対策を進め、予兆をつかめば即座に重点措置に移る方針を示していた。その対策が軌道に乗る前に「第4波」が押し寄せた。

 「あまりに感染拡大が早すぎて、予兆を感じたらどうするとの議論はもうそぐわなくなってしまった」

 基本的対処方針分科会の専門家はそう漏らす。予兆をつかむ施策の柱は街頭でのモニタリング検査だが、大阪府ではPCR検査キットを6587件配布し、現時点の陽性疑いは「ゼロ」。西村康稔経済再生担当相は1日の記者会見で、検査の目的自体を「予兆探知」から「感染源特定」に切り替える考えを示した。

 急激なリバウンドの要因は変異株だとの見方が支配的だ。鈴木基(もとい)国立感染症研究所感染症疫学センター長は「大阪、兵庫は半分以上が変異株に置き換わっているのは間違いない」と記者団に指摘した。西村氏は会見で「大阪との往来で変異株が東京で広がることに警戒を強めなければ」と危機感をあらわにした。

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■やはり飲食関係中心…ワクチンは

 とはいえ、対策は引き続き飲食関係が中心で新味はない。第3波で奏功した「8時時短」に加え、見回りでガイドラインの順守を呼び掛ける。大阪府の吉村洋文知事はマスク会食を「義務化」する意向だ。

 政府は不要不急の外出自粛も呼び掛ける。期間を5月5日の大型連休最終盤までとしたのも帰省や旅行での感染拡大を防ぐためだ。

 ただ、分科会メンバーからは「緊急事態宣言でも移動制限は難しい」と実効性を疑問視する声があがる。地域を絞った対策のため「神戸でもミナミでも飲めないから、京都に行こうという人が出る」(別のメンバー)との指摘もある。

 今後、措置の対象地域を増やす必要があるとみる専門家は多い。首都圏も感染が微増傾向で、東京都は1日の感染者数が宣言解除後最多の475人となった。

 頼みの綱はワクチンだが、医療体制が逼迫すれば接種計画も揺らぐ。分科会の尾身茂会長は1日の会見で「変異株を考慮すると、高齢者にワクチンが届く6月までに大きなリバウンドを避けることが現時点の最優先課題だ」と語り、「6月までが正念場だ」と強調した。

 (千葉倫之)

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