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【がん電話相談から】がんのゲノム医療の近未来像(下)原因遺伝子の発見可能

 「がん電話相談」にさまざまな声が寄せられる中、遺伝性のがんに関する質問も増えている。こうした治療を含め、がんのゲノム医療には、どのような近未来が広がるのだろうか。先週に続き、遺伝医学の権威、がん研究会・がんプレシジョン医療研究センターの中村祐輔所長に解説してもらう。

新しい免疫療法確率も

 Q 電話相談に寄せられた50代の乳がん患者は、主治医に家族のがんの罹患(りかん)歴(家族歴)を聞かれ、母親が乳がんを患ったことを伝えると、遺伝性乳がんの可能性があると言われたそうです。遺伝性を調べる検査は保険適用になっているのでしょうか。

 A これは、BRCA1とBRCA2という遺伝子について、血液や唾液のDNAを利用して調べるものです。この2つの遺伝子のいずれかに異常があると、遺伝性の乳がんや卵巣がんが発症しやすくなります。以下の条件に1つでも該当すれば、保険適用で検査を受けられます。

 乳がんの人のうち45歳以下▽60歳以下でトリプルネガティブタイプの乳がんを発症▽2個以上の原発性乳がん(再発は含めない)の人▽第3度近親者内(曽祖母やいとこまでの親戚)に乳がんや卵巣がんになった血縁者がいる▽乳がんの男性▽卵巣がん(卵管がん・腹膜がんを含む)の人

 Q 家族性と遺伝性のがんの違いについても質問が来ます。

 A ほとんど同じだと思ってください。ただし、遺伝性がんであっても、突然変異で生じることがあり、患者さんの両親には遺伝子異常が見つからないことがあります。

 遺伝性のがんと呼んでいても、ある病気の原因遺伝子を持っていても、必ず病気になるとは限りません。家族性大腸腺腫症の場合は、APC遺伝子に遺伝的異常があるとほぼ100%の確率で発症しますが、BRCA1遺伝子の場合には遺伝的異常があっても乳がんか卵巣がんが発症するのは70~80%の人だけです。

 Q BRCAの検査か、がんの全ゲノム解析のどちらを受けたほうがいいのでしょうか。

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