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宮城への蔓延防止措置、適用視野も慎重姿勢 政府

首相官邸=東京都千代田区
首相官邸=東京都千代田区

 政府は新型コロナウイルス特別措置法に基づく「蔓延(まんえん)防止等重点措置」について、宮城県への適用も視野に検討を続けている。適用すれば、飲食店などが営業時間短縮命令に従わない場合、20万円以下の過料を科すことができるが、私権制限に抑制的でありたい政府は慎重に判断する構え。だが、判断の遅れが感染拡大に拍車をかける可能性は否定できず、感染の行方に警戒を強めている。(坂井広志、豊田真由美)

 分科会の尾身茂会長は25日の参院予算委員会で適用の検討を求め、日本医師会の中川俊男会長は24日の記者会見で「打つべき手は早ければ早いほど有効だ」と語った。これに対し、西村康稔経済再生担当相は26日の記者会見で「必要があれば蔓延防止等重点措置を機動的に活用することも含めて感染を抑えていきたい」と述べるにとどめた。

 宮城県は3月に入ってから新規感染者の増加傾向が顕著となり、18日に県と仙台市は独自の緊急事態宣言を発令。24日に県内で過去最多の171人の感染者が確認され、このうち仙台市は131人と初めて100人を突破した。28日に確認された県内の感染者数は134人だった。

 政府が適用に踏み込もうとしないのは、重点措置の仕組み上、慎重にならざるを得ないという事情がある。

 緊急事態宣言の場合、首相が対象となる都道府県を指定する。局地的に対策を講じることを目的としている重点措置は、政府が都道府県を指定した上で、知事が市区町村などの特定地域を決める。政府が一方的に特定地域を決めることはできず、知事の意向をより尊重する必要がある。

 では、宮城県の意向とは何か。感染増の要因として飲食業界の支援策「Go To イート」を2月23日に再開したことが指摘されており、同県は今月25日から、仙台市全域で酒類を提供する飲食店などに対し営業時間短縮要請を開始した。村井嘉浩知事は22日の会見で「効果を見て、それでも厳しければ国の力を借りる形になる」と述べた。

 厚生労働省幹部は「『福島、岩手などを含めて危ないから、もっときつい対策を仙台でやれ』と国が首根っこを捕まえて言うところまでは行っていない」と理解を示すが、一方で、政府高官は「時短をやるのが遅い」と不満を漏らす。隣接する山形県は25日に過去最多の49人の感染者数を確認しており、宮城から波及したとの見方が強い。

 重点措置を適用して過料を科すことになれば、飲食店からの反発が予想される。適用には、政府はもちろん、市区町村を指定する知事にも、それなりの「覚悟が必要」(厚労省幹部)といえる。

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