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【書評】『拉致問題と日朝関係』

 北朝鮮による日本人拉致事件。政府はその解決を最重要課題に掲げながら進展は見られず、日朝交渉も暗礁に乗り上げたまま。懸念されるのは問題の風化だろう。

 著者は学習院大教授。拉致問題の背景、日朝間の交渉、諸外国の対応などについて、ケーススタディー的な検証を行い、問題点を浮き彫りにしていく。「理詰め」のアプローチと言うべきか。これまでの経緯を総ざらえした詳細なデータも問題の再認識に役立つ。

 国家・国民としての揺るがぬ意志と思いは大事だ。ただ手詰まり感の中で過去の事例を冷静に分析し有効な手段を探すことも重要だろう。(村主道美著/集広舎・4500円+税)

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