H3ロケット全体像公開 次期主力、種子島で点検

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、日本の次期主力ロケット「H3」の1号機を種子島宇宙センター(鹿児島)の発射場に設置した。主力エンジンを搭載する第1段と、その上部に取り付ける第2段などを連結した全体の姿が初めて公開された。
18日にかけて燃料の液体水素と液体酸素を充填(じゅうてん)し、機体の機能を確かめる極低温点検を行う。令和3年度内の打ち上げを目指す。
作業は雨の影響で予定より20分遅れて始まった。目立ったトラブルはなく、約45分で設置を終えた。
H3は全長63メートル、直径5・2メートルの国内最大の液体燃料ロケット。現行のH2Aに比べて1・3倍以上の重さの人工衛星を打ち上げることが可能になった。機体構造の簡素化や打ち上げまでの作業工程の効率化により、打ち上げコストは、条件次第でH2Aの半分の50億円程度に抑えられる。