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独特な作風に画材、欧州で評価 宇都宮の吉澤さん 

保育園に併設されたギャラリーで作品に囲まれる吉澤久子さん=宇都宮市東峰町
保育園に併設されたギャラリーで作品に囲まれる吉澤久子さん=宇都宮市東峰町

 宇都宮市の民間保育園長を病気で引退し、絵画の創作活動をしている吉澤久子さん(76)の作品が、欧州で評価を高めている。フランス、イタリア、スペインで開かれた展覧会に出品し、モナコ公国の国際芸術大使にも認定された。身近にある画材を使い、特定の画家に師事しない独特の作風が、欧州の美術関係者をうならせた。

 吉澤さんは昭和20年、兵庫県生まれ。結婚・出産を機に45年に夫の実家がある宇都宮市に移り住んだ。51年に東峰保育園を設立し、園長に就任。60歳のとき病気で歩行が困難となり、一時は車椅子の生活を送った。園長を子供に譲り、園内で電話番などの手伝いをしていたとき、使いかけの色鉛筆や水彩絵の具、カラーマーカーを使って本格的に絵を描き始めた。

 「退屈さをまぎらわそうと、風景や動物、園児など好きに描いた」(吉澤さん)作品は、新日本美術院展や純展などで入選。利き手の右腕を骨折していたため、左手を使って1日で描いた作品「ヒョウ」は、吉澤さんの代表作の一つとなった。

 海外では、平成28年の第10回モナコ・日本芸術祭で、モナコ公国文化庁から「芸術創造賞」を受賞した。31年1月には、同庁から国際芸術大使に認定された。

 今月4日から6日まで、東京都豊島区の東京芸術劇場で開催される「東京2020応援プログラム芸術祭 第25回オアシス2020」に出展される作品「ホワイトタイガー」は、宇都宮動物園(宇都宮市上金井町)で展示されていた動物の写真を見て描いた。同芸術祭の担当者は「動物の目の表現や、色遣いのバランスが欧州の方から関心を持たれている」と解説する。

 宇都宮動物園のゾウのフンで作られた紙に動物を描いて寄贈したほか、保育園に併設されたギャラリーで作品を展示するなど、地域に密着した活動も続けている。

 最近、体調を崩して創作活動を控えているという吉澤さん。「心を動かされたものを描いてきただけ」と、自らの創作活動を振り返った。(鈴木正行)

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