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【がん電話相談から】閉経後の子宮頸部円錐切除術で病巣が残った? 経過観察か子宮全摘出か

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 Q 50歳代女性です。令和2年12月、検査で子宮頸部(けいぶ)高度異形成と診断。3年1月、子宮頸部円錐(すい)切除術を受け、その切除断端が陽性との病理結果でした。主治医から「3カ月後に再検査をする」という方針が示されましたが、不安が残ります。

 A 切除断端が陽性とは、病巣が遺残した可能性があるということです。そもそも、子宮頸部の高度異形成やその次の段階である上皮内がんも含めて円錐切除術は、閉経後の人には治療目的では勧めていません。

 Q なぜですか。

 A 1つには治癒(ちゆ)率が下がるからです。子宮頸部の病巣は一般に、閉経前(20~40歳代くらい)には膣腔(ちつくう)側に広がりますが、閉経後には頸部の子宮内腔側に広がる傾向があります。このため閉経後の円錐切除術では病巣が奥側に遺残しやすくなります。閉経前の円錐切除術は治癒する確率が95~98%であるのに対し、閉経後は80~85%に低下します。

 Q 初めて聞きました。

 A 理由はまだあります。閉経すると、頸部を含めて子宮の大きさが萎縮(いしゅく)するため、閉経前と同じように円錐切除術を行うと、相対的により大きく切除することになり、術中、術後ともに出血が多くなります。さらに円錐切除後の子宮頸管の狭窄(きょうさく)・閉鎖が起きやすくなります。閉経前ならば、月経による周期的な出血によって、子宮頸管の疎通性は維持されますが、閉経後ではそれが期待できません。子宮頸管が閉鎖すると、遺残病巣から浸潤がんが発症してきても、早期診断が難しくなる恐れがあります。

 Q ヒトパピローマウイルス(HPV)との関係はどうでしょうか。

 A 子宮頸部高度異形成・上内皮がん、子宮頸がんはHPVの感染が原因で、感染から長い時間をかけて発症することが分かっています。高度異形成を発症していますから、HPV陽性の可能性が高いです。

 また、円錐切除術で病巣を遺残なく切除できても、残った子宮頸部にHPVが感染している可能性があります。そのような場合、円錐切除術後に子宮頸がんに罹患(りかん)するリスクは一般より高く、3~5%あります。こうしたことから、閉経後の円錐切除術は診断目的で実施するのが一般的です。

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