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【TOKYOまち・ひと物語】大人になる不安に寄り添う 昭和女子大生が下着を共同開発

昭和女子大との共同開発について話す三恵の佐藤明子専務=世田谷区(飯嶋彩希撮影)
昭和女子大との共同開発について話す三恵の佐藤明子専務=世田谷区(飯嶋彩希撮影)

 昭和女子大と下着メーカー「三恵(さんけい)」(東京都世田谷区太子堂)が女子小学生向けに開発した下着が人気を集めている。名前は「ファーストブラ」と「サニタリーショーツ」。女の子が成長期に抱える不安を少しでも取り除こうと、工夫と思いやりが詰まっている。販売までには、ビジネス未経験の女子大生らの苦労があった。

 三恵は昭和28年創業の老舗で、東急三軒茶屋駅の街で親しまれ、大手にはない少数の要望に応える商品を手掛ける。2代目の飯島祥夫代表は女子小学生が抱える成長期の不安や、どう対応していいか分からない母親、シングルファーザーの声に応えたかったが、子供向けの製品はモニターを集める難しさなどがあった。そんな折、交流があった近隣の昭和女子大が学生のビジネスチャンスを求めていたことから、平成29年にプロジェクトは始まった。

■社会性のあるもの

 「『カワイイ』が目的ではない。これは商品にならない」。飯島代表の妻で専務の佐藤明子さんは、同社の会議室に毎月集まる学生らを何度も叱った。初めてのブラジャーに抵抗を感じる女子小学生向けの下着がテーマだった。

 「ファッション性なら大手でいい。安物を作っても意味がない。うちでするのはお客さまの困りごとを助ける、社会性のあるもの」

 まず当人たちが何に困っているのか調べてと宿題を出すと、それまで「カワイイ色がいいから白以外」という学生らの考えに反し、63%が白を希望していた。形もより親しみのあるキャミソールタイプが1番人気だった。

 素材も当初は伸縮性の強い「ユニクロに似ているもの」としていたが、途中から「肌に優しい綿がいい。つばき油も入れたい」と変更になった。「途中で素材を変えるのは本当に苦労した。無理といえればよかったけれど、私もその方がいいと思った」と佐藤さんは頭を抱えながら笑う。

 販売まで2年以上かかったが、ファーストブラは女子小学生と母親から高い評価を得た。通販サイトの口コミには「娘はこれしか着ません」という言葉も並ぶ。会議に同席してきた同大の小森亜紀子専任講師は、完成時に佐藤さんが拍手してくれた際に「よく泣かずに来られたね」と学生たちに声をかけた。

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