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【ビブリオエッセー月間賞】1月は『絶滅できない動物たち 自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ』 大阪市生野区の徳山寿夫さん(55)/ 

月間賞について議論する江南亜美子さんと福嶋聡さん(左から)=大阪市中央区(南雲都撮影)
月間賞について議論する江南亜美子さんと福嶋聡さん(左から)=大阪市中央区(南雲都撮影)
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 本にまつわるエッセーを募集し、夕刊1面と「産経ニュース」などで掲載している「ビブリオエッセー」。皆さんのとっておきの1冊について、思い出などとともにつづっていただき、本の魅力や読書の喜びをお伝えしています。1月の月間賞は、大阪市生野区の徳山寿夫さん(55)の『絶滅できない動物たち-自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ』に決まりました。プロの書店員と書評家による選考会の様子をご紹介します。

「読まないかんと思わせる」(福嶋さん)「新しい理論に挑む好奇心」(江南さん)

  --今年最初の1月分の月間賞になります。全体の感想から

 江南 今回は、作家の評伝や作品を解説した本を読み、そこで紹介された本もあわせて読んだよ、という方が何人かいらっしゃいました。『漱石先生ぞな、もし』や『狂うひと「死の棘」の妻・島尾ミホ』、『皇后美智子さまのうた』などがそうした、「二段構え」のエッセーです。自分の興味やセレクトだけだと出会えない作品や作家に、回路を開いてくれる本ってありますよね。一人だと読みづらかった本の読み方も教えてくれたり。

 --なるほど

 江南 最近、すれ違った人と匿名で本の紹介をしあうことができるスマホのアプリがあるんですが、そういう予期せぬ本との出会いも含めて、本を通じたコミュニケーションって面白い。書評やこのビブリオエッセーに、この媒介者としての役割があると思いました。

 福嶋 確かに。今回は突出しているものはなかったけれど粒ぞろいで、テーマがバラエティーに富んでいて楽しかったですね。自分史的な要素を盛り込んだエッセーはあまりなかったのですが、それも気にならなかった。文章そのものにご本人がにじみ出ているような気がしました。『本の運命』は、井上ひさしさんがこれだけ多くの本を読んでいて、図書館を作ってしまうほど本を愛していたことを書いてくれています。「人間の歴史総体が真心をこめてつくってきたもの、その最大のものが本なんです」という井上さんの言葉が引用されていて、本屋としてはもうこれだけで…。

 江南 ほんと、年の初めを飾るのにとてもいいエッセーでしたね。スルッと読めて井上さんの人となりを紹介してくれるという点でもいい。まさにお手本のようなエッセーでした。

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