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【話の肖像画】「世界の盗塁王」元プロ野球選手・福本豊(73)(7)高3で甲子園「あっ、負けた」

 チームで足は速い方でした。練習しているうちに速くなったんかもしれんけど、それでもずぬけて速いわけじゃないし、意識もしていなかった。監督がヒットエンドランが好きで、バントが嫌いやったんです。それで走っているうちに、走塁が面白くなってきたんちゃうかな。3年夏の府大会予選では一度もアウトにならず、十何個か盗塁を決めて、走りまくりました。

 その後はいくつかの大学から誘いはありました。先輩が「うちに来い」と言ってくれたけど、また「しごき」はかなわんなと思っていた。「ちょっと待ってください」と言っているうちに、社会人野球の松下電器(現・パナソニック)が「うちはどうや」と言ってくれたんです。そしたら、世話になっている親戚のおやじさんが「豊、おまえ大学行って4年後に松下電器に入れるか? 今やったら勉強がアホでも入れてくれるやろ。大学に行って月謝はタダでも寮費や何やといろいろお金は要る。4年間働いて入るお金と出ていくお金を考えたら、松下電器の方がええんちゃうのか」と。松下電器は大学と違って理不尽な「しごき」もないと思った。大学に行った先輩で、脱走しとる人もおるんです。それで松下電器の試験を受けに行ったんです。(聞き手 嶋田知加子)

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