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神奈川県警の“音楽家”3月退官 作曲・編曲は70曲以上

神奈川県警音楽隊公式YouTubeチャンネルの動画収録を指揮する五島一雄楽長=令和3年2月3日、横浜市(浅上あゆみ撮影)
神奈川県警音楽隊公式YouTubeチャンネルの動画収録を指揮する五島一雄楽長=令和3年2月3日、横浜市(浅上あゆみ撮影)
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 14年には、県からの依頼で県の合唱曲「ふるさとの風になりたい」の編曲を担当。行進曲版は、高校野球県大会開会式の選手入場行進曲の一つとして、毎年、高校生の吹奏楽部合同バンドで演奏されている。県警のなかでも、生活安全総務課の子供犯罪被害防止啓発ソング「おおだこポリス4つのおやくそく」、厚生課の県警PRソング「みんなで仲良くパトロール」の作曲を行うなど、課をまたいで数々の楽曲を提供している。

被災者に元気

 五島さんには忘れられないコンサートがあるという。23年、その年に発生した東日本大震災の被災者への慰安と、当時頻発していた犯罪被害防止の呼びかけのため、9月に福島県へ演奏に訪れた。

 福島県警の音楽隊は楽長含めて5人。他の隊員は被災現場に駆り出されていたという厳しい状況のなか、同県警と合同で演奏を披露。演奏終了後にお客さんを見送っていると、一人の年配の女性が近づき、「息子がね、津波で死んだの。でもね、あんたたちの演奏を聴いて元気が出たよ。ありがとう」と言った。そのとき、「少しでも演奏が役に立ったのだという喜びと、心を込めて演奏をすることの大切さを実感した」と話す。

 今もコロナの影響で苦境に立たされている人々を励まそうと、昨年8月に動画投稿サイト「YouTube」に音楽隊公式チャンネルを開設。動画は全て隊員が収録し、編集しており、一連の作業には膨大な手間がかかっているというが、「コンサートができなくても、演奏を届けたい」と動画投稿を続ける。

 30年以上にわたる五島さんの音楽隊人生は来月で幕を閉じる。退官を前に「お客さんの拍手や声援にたくさん元気をもらってきた。皆さんに感謝を伝えたい」と笑顔で振り返った。

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