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新聞投書で「道徳」授業 スマホ持ち込み・レジ袋有料化…身近な話題に関心 世田谷・喜多見中など実践

授業で使われたプリント。左上が「クラゲチャート」、左下が「くま手チャート」
授業で使われたプリント。左上が「クラゲチャート」、左下が「くま手チャート」

 新聞投書を使った道徳の授業が今年度のNIE全国大会で発表された。実践した教諭らによると、道徳の教科書は、物語風の題材で子供に実体験がなかったり、題材とタイムラグがあったりして、理解しづらい内容が多いという。その点、新聞投書は、話題となっているニュースがテーマで、幅広い年齢や立場の人の意見を載せており、子供の問題意識を高めやすいとしている。

 実践したのは、東京都世田谷区立喜多見中学校の木村要介教諭、練馬区立石神井東中の向井哲朗教諭、豊島区立明豊中の佐久間伸昭教諭。

 木村教諭は1年生の授業で、文部科学省が中学でのスマートフォンの学校持ち込みを条件付きで容認したことについて、「クラゲチャート」と呼ばれるプリントに自分の賛成または反対の理由を書かせた。プリントは全員が持つタブレットにアップされ、それを見て、自分以外の賛否の理由をチャートに書き込んだ。

 その後、同年代の中学生らが書いた「いつでも連絡が取れて安心だから賛成」「紛失やいじめの心配があるから反対」との新聞投書を読ませ、新たな理由を追加記入。再度、賛否とその理由を考えさせ、自分の意見がどう変化したかを確認させた。

 昨年7月に義務化された「レジ袋有料化」の授業では、賛否と理由を書かせた後、投書のほか、インタビューや「ホームセンターでレジ袋が売れている」との記事を紹介。「くま手チャート」が印刷されたプリントで、環境や衛生、利便性など多面的な視点から考えさせた。ここでも再度、賛否とその理由を記入させた。

 生徒のスマホ持ち込み容認は、授業前は賛成16、反対17が授業後は賛成12、反対9となり、残りは「どちらともいえない」に、「レジ袋有料化」は授業前の賛成30、反対4が賛成8、反対8、残りは新たな解決策を考えるべきだ、と変わった。

 木村教諭は「投書を読んで新たな課題を知ったり、別の視点を持ったりして生徒の考えが深まった」と評価。生徒からも「同じ中学生が深く考えて投書していたので自分も勉強したい」「社会に関わるテーマを考えるのは楽しい」との意見が出た。

 一方、投書の活用には、(1)生徒の問題意識を高めるテーマ(2)中学生でも分かる平易な言葉(3)多面的・多角的視点-で書かれた内容が条件で、「適切な投書を探すのに時間がかかる」(木村教諭)としている。

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