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【TOKYOまち・ひと物語】弟の孤独死きっかけ、LINE活用「見守り」開発 紺野功さん

見守りサービスの画面を示す紺野功さん=4日、江戸川区(王美慧撮影)
見守りサービスの画面を示す紺野功さん=4日、江戸川区(王美慧撮影)

 独り暮らしをしていた弟が自宅で「孤独死」を遂げた経験から、東京都江戸川区の紺野功さん(61)は、NPO法人「エンリッチ」(同区)を設立し、単身者らに見守りサービスを提供している。自ら開発したシステムで、利用者に無料通信アプリ「LINE(ライン)」のメッセージを送り、返信の有無で安否を確認する。紺野さんは「現役世代も孤独死するリスクがある。弟のような最期を減らしたい」と話した。(王美慧)

 サービスは、同法人のホームページから「友だち」登録して利用できる。安否確認の受信頻度を「毎日」や「2日に1回」などと設定し、届いたメッセージ上の「OK」をタップする仕組みだ。24時間以内に反応しなければ、メッセージが自動で再送信される。さらに3時間経っても応答がなければ、事前に登録した本人や親族の連絡先に電話が入る。すべて紺野さんが電話をかけているという。

 個人向け(無料)とグループ向け(有料)の2種類のサービスがあり、孤独死の未然防止や早期発見に向けて展開している。

タイミング違えば

 この活動は、かつての悲しい経験が原点だ。紺野さんの弟、由夫さん=当時(51)=が平成27年2月、マンション自室で遺体で発見された。独身で、死後1週間が経過。部屋に暖房器具はなく、死因は低体温症だった。警察に「何らかの原因で倒れ、しばらく生存していたかもしれない」と伝えられた。

 生前の由夫さんと最後に会話したのは、亡くなる3日前。約1カ月前に飲酒をめぐって母親と口論になった弟を心配し、電話した直後だった。

 「もし電話のタイミングが少しでも違えば、倒れたことに気付き、弟は助かったかもしれない」

 由夫さんは自宅でソフトウエアの開発などを行っていた。仕事机の足元には飲みかけの焼酎の4リットルボトルが置かれ、冷蔵庫には数カ月前の食べ物が残っていた。室内は雑誌や新聞が山積。遺体は80歳を過ぎた老人に見えるほど痩せ細り、母親は「由夫じゃない」と泣き崩れた。

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