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菅政権の浮沈握るワクチン接種率 17日から先行接種開始

米製薬大手ファイザー製の新型コロナワクチン(ゲッティ=共同)
米製薬大手ファイザー製の新型コロナワクチン(ゲッティ=共同)

 厚生労働省が14日に正式承認した米製薬大手ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンは、17日から医療従事者の先行接種が始まる。長期化するコロナ禍の自粛疲れで国民の間では政府への不満が渦巻く一方、ワクチンへの期待や関心は高い。政府はワクチンで病床逼迫の緩和や感染拡大防止を図り、政権の浮揚につなげたい考えだ。

 「(ワクチン接種は)一大プロジェクトであり、都道府県や市町村と連携をしながら政府一体となって準備に取り組んでいる」

 菅義偉(すが・よしひで)首相は15日の衆院予算委員会で、厚生労働省の専門部会がワクチンの特例承認を了承したことを受け、こう強調した。

 同社のワクチンは海外の臨床試験(治験)で、接種していない人に比べて発症率を95%抑える効果があるとの結果が出た。田村憲久厚生労働相も「新型コロナと闘う上で大きな役割を果たす」と期待を寄せる。

 国内での新型コロナ感染が初確認されてから1年以上が経過し、政府のコロナ対策が「後手」との批判も根強く続く。ただ、1月の緊急事態宣言の再発令以降、感染者数は減少している。政府はワクチン接種で感染抑止を進め、深刻な打撃を受けた経済の本格的な立て直しに、できるだけ早く取り掛かりたい考えだ。

 不安要素もある。欧州連合(EU)の「輸出透明性メカニズム」で日本国内の供給スケジュールに影響が出ているからだ。

 医療従事者への先行接種分を含む「第1便」は日本への輸出が承認され、12日に約40万回分が成田空港に到着した。先行接種の後は感染者の診療に当たる医師や看護師など約370万人、4月以降は65歳以上の高齢者約3600万人を対象に接種を進めるが、第2便以降の予定は決まっていない。

 河野太郎ワクチン担当相が16日の記者会見で接種日程を説明するとみられるが、これまでは「EUで順次承認されたものからこちらへ輸送する」と述べるにとどめている。

 ワクチンの接種体制が整っても副反応への警戒で接種率が伸びなければ、感染拡大を抑え込めない可能性もある。政府はワクチンの効果や副反応を説明する動画を公開し、国民の理解を高めようとしている。迅速な接種と接種率の向上が感染拡大防止と経済の立て直しに直結するのは確実で、ワクチンが政権の浮沈のカギを握っているといえそうだ。(大島悠亮)

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