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42,549件の応募から選出「お弁当・お惣菜大賞2021」サンマ一匹乗った弁当、シチリア産レモンのチーズケーキこだわりの最優秀賞

 全国のスーパーマーケットやコンビニエンスストア、専門店などの商品から選ばれる「お弁当・お惣菜大賞2021」の最優秀賞、優秀賞、特別賞などが決まった。全国スーパーマーケット協会が主催する同賞は食卓を華やかにする中食市場のレベルアップと、開発担当者の意識を高める目的で2012年に創設され、10回目となる。

 コロナウイルスの拡大で、外出自粛要請が出され、「中食」が注目を集めた今回は4万2549件の応募があった。

おいしさ、コンセプト、盛り付けなど7項目、食の専門家が審査

 おいしさ、テーマまたはコンセプト、原材料のこだわり、調理法や味付け、盛り付け方など見た目のこだわり、容器・包装オリジナリティ、値ごろ感の7項目を食の専門家が厳正に審査した。スーパーやコンビニなどで実際に販売しているお弁当、お惣菜などから、各部門の最優秀賞、優秀賞、特別賞、入選商品を選出した。

 今回はスーパーマーケットとコンビニ・専門店ほかの2業態ごとに定番商品(中華点心)、弁当、惣菜、サラダ、麺、丼、おにぎり、寿司、パン、スイーツ、祭事・催事の それぞれ11部門の審査が行われた。

 最優秀賞を受賞した商品のうち、3商品を紹介する。

お弁当・お惣菜大賞2021はこちら

静鉄ストア「駿河湾産桜海老使用 ふわ!旨さくたま」

「駿河湾産桜海老使用 ふわ!旨さくたま」(富士吉原店のみ販売)
「駿河湾産桜海老使用 ふわ!旨さくたま」(富士吉原店のみ販売)
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 スーパーの定番商品(中華点心)部門では静鉄ストアの「駿河湾産桜海老使用 ふわ!旨さくたま」が最優秀賞に選ばれた。

 同社は「しずてつストア」を静岡県内に31店舗、展開している。地元静岡特産のサクラエビを「かに玉」のカニの代わりに使用し、エビのサクサク感とたまごのフワフワ感が一体となった逸品に仕上がっている。

デリカに不向き 「でも、どうしても使ってみたい」

 サクラエビは日本では駿河湾の深海でしか獲れず、100%が静岡で水揚げされる。漁獲時期が決まっており、高価なサクラエビはデリカに不向きな原料だった。しかし、「以前から販売しているかき揚げ天丼が好評で、どうしてもほかの商品にも使ってみたいと、思い切って中華にしてみました」とデリカ課長の石原直郎さんは話す。同社では昨年春先から、通年の2~3倍の量のサクラエビを確保していたこともあり、商品化を実現した。近年は不漁が続き、価格が高騰、サクラエビを使った商品も付加価値が上がったといえる。

コンセプトは地産地消、卵も富士山麓産

 商品コンセプトは地産地消。シイタケやタケノコも静岡県産、おいしさの決め手となる、卵も富士山麓の朝霧高原産と徹底した。

 昨年夏から「富士吉原店」で販売を始めた。地元では生サクラエビを刺身として食べたり、釜揚げや揚げたりして食べることが多いが、「サクラエビのサクサク感と、たまごのフワフワ感に鶏ガラベースのタレが合い、すごくおいしい」と評判も上々。ご飯にのっけて、中華丼風にしても合うという。

 富士吉原店は従来の大きなサイズで、それ以外の全店では食べやすいように一口サイズに変更し、1月23日から販売している。

全店舗(富士吉原店以外)で販売されている一口サイズの「駿河湾産桜海老使用 ふわ!旨さくたま」
全店舗(富士吉原店以外)で販売されている一口サイズの「駿河湾産桜海老使用 ふわ!旨さくたま」
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彩裕フーズ「骨まで食べれる三陸産秋刀魚と秋の味覚御膳」

頭まで食べられるサンマ一匹、インパクトある弁当
頭まで食べられるサンマ一匹、インパクトある弁当
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 スーパーの弁当部門では最優秀賞に彩裕フーズの「骨まで食べれる三陸産秋刀魚と秋の味覚御膳」が選出された。

 同社は「マミーマート」や「生鮮市場TOP」の総菜売り場商品の製造販売を行っている。商品はネーミングの通り、頭からかぶりつくことができるサンマ一匹が弁当の上に乗るインパクトがある商品に仕上がっている。圧力をかけながら焼くことができる特許製法でじっくり火を通すことで、骨まで柔らかくなり、頭からガブリと食べられ、残すところがない。これまではしょうが煮や缶詰では実現できたが、焼き魚では画期的という。

コロナで外出自粛、「季節を感じてもらいたい」

 商品開発室長の長澤裕さんは「コロナであまり外出ができないお客様のために、季節を感じながら全国の名産品を味わってほしい」との思いで考案し、商品化した。

 生産者支援の意味合いもあり、サンマは脂が乗りきった三陸沖にこだわっている。

 ご飯は茶飯で、サンマ以外にも舞茸、シメジ、シイタケ、レンコン、サツマイモ、ギンナンと秋の野菜をバランスよく彩りに加え、バランまでモミジ型にするなど、見た目に季節を感じる商品だ。

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ていねいな説明、中高年中心に人気高まる

 昨年9月から週末を中心に販売していたが、購入してもらえても、骨を食べ残してしまうなど当初は苦戦した。しかし、売り場でていねいな説明を掲示するなどの結果、じょじょに人気が高まり、200~300個を売り上げる人気の弁当になった。

 骨まで食べられるため、骨が喉につかえる心配もなく、カルシウムを摂れると、特に中高年に高い評価を得ている。

成城石井「成城石井自家製イタリア産シチリアレモンのチーズケーキ」

自社輸入のこだわりレモン果汁 スッキリとした酸味、堪能
自社輸入のこだわりレモン果汁 スッキリとした酸味、堪能
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 スーパーのスイーツ部門では成城石井の「イタリア産シチリアレモンのチーズケーキ」が最優秀賞を受賞した。同部門での最優秀賞は3年連続となった。

 自社輸入するシチリア産レモン果汁を初めて使用したデザート。レモンの酸味を堪能し、濃厚なチーズケーキの良さも損なわないようにバランスが取れた逸品になっている。果汁はイタリアの専門メーカーの「フェミネロ・シラクサーノ種」のものを使用。同社は自家農園と同じ敷地内にある果汁製造工場で、収穫されたレモンを24時間以内に搾汁、冷凍して日本に運んでいる。

「酸味と、まろやかさ・甘みの珠玉のバランス」

 開発担当の製造本部製造部の近藤勝寿さんは「思い切って酸味を効かせてみたら、想像以上の好評だった。上司のメンバーの意見も参考に、最終的にはケーキ全体で酸味とまろやかさ、甘味のバランスをとる考え方にたどりついた」と試行錯誤した当時を振り返る。

 酸味を効かせたレモンミルククリームには練乳でまろやかさを加え、チーズケーキ生地には通常のクリームチーズに練乳とマスカルポーネチーズを加え、濃厚でミルキーに仕上げた。レモンの酸味を練乳やチーズがまろやかに包み込み、コクのある甘酸っぱさを楽しめる。土台のパウンドケーキには優しい甘さのきび糖を使用し、上部には砕いたピスタチオをトッピングした。

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発売当初から好評、販売期限を延長

 昨年4月下旬の発売当初から好評で、チーズケーキに定評がある成城石井のなかでも人気商品となり、当初8月末までだった販売期限を1カ月延長するほどだった。

すべての入選商品はウェブサイトに掲載されている

全国スーパーマーケット協会

提供:一般社団法人全国スーパーマーケット協会

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