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【朝晴れエッセー】すみつかれ・2月8日

 2月3日は初午(はつうま)、今年も郷土料理「すみつかれ」の季節を迎えた。昨年1月、101歳で亡くなった母は、初午近くになると必ずすみつかれを作ってくれた(私の実家は茨城県下妻市)。

 子供の頃から食べ慣れた味は、よそのお宅から頂くものより母の味が一番おいしいと思った。父がパラオ・ペリリュー島で戦死して以来、亡き祖母とともに私たち姉妹を育ててくれた母。その母が作れなくなって以来、口にすることはなかった。

 コロナ禍で家にこもるようになり、一念発起して、すみつかれを作ってみようと思いたった。探してみたら2つの鬼おろしが出てきた。

 よし、娘と2人で大根をおろせる。はりきっておろし始めたら、意外と楽におろせた。

 ネットで調べた材料、大豆(本当は節分にまいて残ったもの)、大根、人参(にんじん)、油揚げ、酒かす、小さく切った昆布も入れてみた。好みで塩引き鮭の頭を入れるのだが、魚くさくなりそうなのでやめた。

 調味料はしょうゆと酢。煮ること約1時間、かくして私の78年間の人生初のすみつかれ作りは大成功(?)に終わり、「まあまあだね」といいながら朝晩口にしている。

 母の遺影の前にお供えしたが、母は何といっているだろうか。

藤橋幸子(78) 千葉県松戸市

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