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東京感染者の理想は100人 封じ込めへ問われる1カ月

菅義偉首相の緊急事態宣言延長に関する記者会見を伝える街頭モニター=2日午後、東京都新宿区(三尾郁恵撮影)
菅義偉首相の緊急事態宣言延長に関する記者会見を伝える街頭モニター=2日午後、東京都新宿区(三尾郁恵撮影)

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の期間が1カ月間延長された。飲食の場などでの限定的な対策を中心に据えるだけでは、昨秋からの「第3波」を数値上は克服できても、「第4波」の到来を防ぐことはできない。感染源の徹底した封じ込めが今、求められている。

 専門家が特に注視しているのは東京都の感染状況だ。2日に報告された新規感染者数は556人。感染症の専門家の中には「この勢いで減少すれば3月上旬には200人を切る」との見方もあるが、これだけ減少させても、その後も収束に向かうと言い切れないのが、コロナ対策の難しいところだ。実際「第3波」の発生は昨夏の「第2波」を完全に封じ込められなかったのが要因との見方は強い。

 1日に開かれた厚生労働省への助言組織の会合では「(感染経路をたどる)クラスター(感染者集団)対策をしっかりできるところまで下げるべきだ」との意見が出た。感染源を突き止められなければ、感染拡大を阻止できないからだ。だが、保健所は入院調整などに追われ、追跡調査が困難になりつつある。

 医療関係者の間には「十分な追跡調査を行うには100人を切る必要がある」との指摘があり、新型コロナ対策分科会メンバーで経済学者の小林慶一郎・東京財団政策研究所研究主幹も2日、記者団に「100人を切るか切らないかくらいまで落とすことができれば、感染者をコントロールしやすい」と語った。

 そんな中、分科会は2日、「(感染の)予兆を早期に探知するため、歓楽街などの感染リスクの高い地域を中心にPCR検査を実施してほしい」とする提言をまとめた。医師が関与しない自費で行う検査機関は、陽性が疑われる人が出ても医療機関につなげないケースがあり、その場合、保健所に報告が行かず、追跡調査は行われない。このため提言には保健所への届け出の仕組みの構築も明記した。

 戦略的な検査の徹底、医療機関の役割分担を明確化した上での病床確保など行うべきことは明白だ。拡大か収束か-。これからの1カ月がその行方を決定づける。(坂井広志)

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