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九電、電力需給逼迫で業績悪化見通し 通期予想を未定に

 九州電力は29日、昨年10月に公表していた令和3年3月期の通期業績予想を取り消し、売上高、最終利益ともに「未定」とすると発表した。同社は、年初来の寒波に伴う電力需給逼(ひっ)迫(ぱく)に対応した燃料費用の増加や卸電力取引市場の価格高騰の影響などを見極めるためとしており、遅くとも3月中には再算定して公表する方針だ。

 今回の需給逼迫は、九電の収支悪化要因になるとみられる。管内では、自前や電源開発など他電力の大型火力発電所がトラブルで相次ぎ停止や出力低下を余儀なくされた。液化天然ガス(LNG)の不足が見込まれ、LNG火力発電所が燃料節約のため、出力を抑制したことも影響した。

 需給バランスを維持するため、九電は卸電力取引市場での買電量を増やしたうえ、LNGを緊急調達するなどして対応。取引市場での電力価格やLNG価格はともに全国的な需給逼迫を背景に、大きく上昇している。具体的なコストの増加分は未算定だが、他電力会社では数十億円規模に膨らんだケースもある。

 北陸電力が28日に発表した通期業績見通しでは、1月の寒波に伴う卸電力取引市場からの調達コスト増が連結経常利益を約80億円下押しすると見込んだ。

 取引市場での電力価格上昇をめぐっては、大手電力会社が売電による利益を増やしているとの一部の指摘も。今月18日には、新電力会社56社が連名で梶山弘志経済産業相と小泉進次郎環境相に要望書を提出、「価格高騰期間の想定外利得を還元してほしい」と求めていた。しかし九電や北陸電の決算からは大規模電源を保有する大手電力会社が、市場価格の高騰で利益を得たどころか、損失を被っていたことが浮き彫りになった。

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