PR

ライフ ライフ

北極研究船、令和8年度に就航 日本主導で温暖化予測

北極域研究船のイメージ(海洋研究開発機構提供)
北極域研究船のイメージ(海洋研究開発機構提供)

 海洋研究開発機構は26日、北極海で観測活動を進めるため、令和3年度に建造を開始する「北極域研究船」の計画を明らかにした。砕氷機能を持つ日本初の本格的な研究船で、北極点付近を航行できる可能性もあるという。8年度の就航を予定しており、厚い氷の中を航行しながら気象や環境などを調査する。

 海上交通路として重要性が増す北極海での安全航行につながるデータの取得も目指す。

 総建造費は335億円。全長128メートル、幅23メートル、総トン数は1万3000トンで乗員99人を想定。厚い氷がある一部の海域で通年活動できる。

 同機構が運航する研究船「みらい」は薄い氷が混在する海域は航行できるが、砕氷はできない。このため氷の少ない夏から秋に、北極点から遠い海域を航行する活動にとどまっていた。新しい船は北極海の中央部も航行可能で、時期によっては北極点に肉薄できる可能性もあるという。

 北極圏は他の地域よりも温暖化の進行が早く、海氷の融解による海水温の上昇などを通じて、地球全体の気象や環境に影響を及ぼすとされる。このため詳細な観測や研究が求められてきたが、氷に阻まれて調査が進まず、他の海域に比べてデータが極端に少ない状況だ。

 同機構の赤根英介グループリーダーは「観測データの空白を埋めて、温暖化の高精度な予測につなげたい」と語った。国際的な研究プロジェクトを主導するなど、北極域での日本の存在感を高めたい考えだ。

 赤外線カメラやレーダーなど複数のセンサーを使って氷の状態を把握し、氷が船体に与えるダメージについてデータを収集。氷がある海の安全な航行を支援するシステムを開発し、将来的に北極海航路を航行する一般の商船に応用したいとしている。

 魚群探知機を搭載して漁業資源を調査するほか、ドローン(小型無人機)や自律型無人潜水機を使った観測を行う構想もある。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ