【Yukiaの洛中洛外】雨の伏見稲荷 もう一つの表情

朱色の鳥居が幾重にも連なる伏見稲荷大社(京都市伏見区)の境内。緊急事態宣言が再発令され、参拝者の姿はほとんどなく、幽玄ともいえる世界が広がっていました。
これまで知らなかった別の顔に戸惑いを感じつつ、それでも私たちにとっては身近な「お稲荷さん」。動物にとっても同じなのか、小鳥がさえずり、子猫が駆け回る。自粛ムードとは関係ない、きままな姿に少しうらやましさも。
陰(いん)雨(う)の別の日、再び子猫を探してみましたが、雨のせいかどこかへ行ってしまったよう。そのとき、ぬれて艶めく鳥居に映える鮮やかな雨傘。「雨の日も悪くない」。また一つ、京都の魅力を見つけました。
(文、写真 渡辺恭晃)