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ワクチン接種に自衛隊活用を検討 慎重論も

防衛省
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 防衛省は、新型コロナウイルスの感染抑止に向け、今後本格化するワクチン接種に自衛隊の活用を検討している。ワクチンの輸送や医師の資格を持つ自衛官の派遣などを想定しているという。一方、自衛隊はすでに傘下の病院で一般患者の新型コロナ対応にあたっているほか、訓練など日常任務も抱える。接種計画の全体像が不透明な中、「活用ありき」で議論が進むことには慎重論もある。

 岸信夫防衛相は22日の記者会見で、ワクチン接種に自衛隊を活用することについて「現時点で決まったものはない。どのような支援が必要か、可能か。今後しっかり検討を進めていきたい」と述べた。

 一部のワクチンは超低温での管理など扱いが難しく、輸入後は短期間に全国に届ける必要もある。接種が始まった一部の国では、軍がワクチンの輸送を担う例もあるため、日本でも、輸送に自衛隊の車両やヘリコプターなどを使う案が想定されている。

 さらに、自衛隊には医師資格を持つ医官や看護師資格を持つ看護官がいる。昨年12月には、医療体制が逼迫した北海道旭川市などに看護官が派遣された。今回、接種を担う人材が不足する自治体から要請があれば、医官や看護官の派遣も検討するという。

 もっとも、今回のワクチン接種の全体計画はいまだ決まっておらず、自衛隊にどのような具体的なニーズが出てくるかは見通せていない。自民党が今月20日に開いた国防部会では、出席者から、自衛隊の活用を検討する考えを示した岸氏に「(情報)発信のやり方をよく注意してほしい」と懸念が示された。

 これまで、旭川市などへの看護官派遣は、自衛隊法に基づく災害派遣として実施されたが、災害派遣には(1)緊急性(2)公共性(3)(他に適切な手段がない)非代替性-の3点を考慮することが求められている。

 自民党の大塚拓国防部会長は20日、記者団に「具体的に、これだけ能力が足りないというニーズが出た後に、要請があるのが筋ではないか」と指摘した。(大橋拓史)

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