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「寅さん」にも登場 コロナ禍で老舗料理店が231余年の歴史に幕

日本料理店「川甚」は、映画「男はつらいよ」の撮影場所となった本館(左)と新館が並ぶ=22日、東京都葛飾区柴又
日本料理店「川甚」は、映画「男はつらいよ」の撮影場所となった本館(左)と新館が並ぶ=22日、東京都葛飾区柴又
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■倍賞さん「寂しい」

 閉店を決めたことを公表すると、問い合わせの電話がひっきりなしに鳴るようになった。店の前では午前11時の開店前から客が集まる。埼玉県八潮市に住む主婦、小澤由佳子さん(53)は「寅さんのファンで、この店が登場した『男はつらいよ』の第1作を見返したばかり。歴史あるお店がなくなってしまうのは寂しい」と惜しんだ。

 さくら役を演じた女優の倍賞千恵子さん(79)は事務所を通じ「お店の玄関のたたずまいが趣あり、印象深かった。なくなってしまうのは寂しく、とても残念です」とコメントした。

 帝釈天の参道にある明治34(1901)年創業の草だんご店「亀家本舗」の岩崎純哉社長(49)は、川甚の閉店について「柴又のシンボルだった。苦渋の決断だったと思うが、悲しい」と語る。自身の店もコロナ禍で売り上げ減が続き「資産を食いつぶしながら営業を続けている状況。頑張っていきたいが、明日はわが身という思いもある」と危機感を示した。

■飲食業にダメージ

 信用調査会社の東京商工リサーチが全国の企業を対象に今月5~14日にインターネット上で行った調査では、新型コロナウイルスの影響などで廃業を検討している飲食店は回答した66社のうち25社で、37・9%に及ぶ。昨年11月の調査では23・4%(64社中15社)だったが、翌月の12月は32・8%(61社中20社)と増加し、今月はさらに増えた形。原田三寛(みつひろ)情報部長は「コロナの第3波と緊急事態宣言の再発令の影響がもろに出ている」と語る。

 また、帝国データバンクの調査によると、昨年の倒産件数は7809件で20年ぶりの低水準だったが、飲食業は780件で過去最多となった。

 情報部の綴木(つづるき)猛さんは、飲食業はダメージが大きく、支援策が行き届かない状況が続くと今後も倒産件数が増加する可能性があるとし「企業ごとに事情が異なるため一律での支援策では限界がある。より広い層を救うための政策の拡充が必要になる」と指摘した。

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