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授業の遅れ、教員の多忙化…現実的課題を議論 コロナ禍の教研集会 

オンラインで開催された日教組の教育研究全国集会。右上は講演するフォトジャーナリストの安田菜津紀さん=23日(日教組提供)
オンラインで開催された日教組の教育研究全国集会。右上は講演するフォトジャーナリストの安田菜津紀さん=23日(日教組提供)
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 日本教職員組合(日教組)が23日にオンラインで開催した第70次教育研究全国集会(教研集会)では、偏向的な内容の授業実践例の報告が見送られたことで政治色が影を潜め、新型コロナウイルス禍に伴う授業の遅れや教職員の多忙化など学校現場の現実的な課題が議論の中心となった。

 今回の教研集会は例年の政治色が抑えられる異例の展開となった。広島県で開催された昨年は、米軍普天間飛行場(沖縄県)の危険性や、朝鮮人労働者と中国人労働者の炭鉱労働などをテーマにした政治的を色濃くにじませた授業例の報告が相次いだが、今回はオンラインによる時間的な制約などから、そうした発表の機会が失われた格好だ。

 今回の中心的テーマとなったコロナ禍の学校現場をめぐる議論はシンポジウム形式で行われ、生徒や保護者も参加。東京都の中学2年の女子生徒は一斉休校明けの学校で、授業が駆け足で進められた状況などを伝え、「短縮された授業で苦労している生徒はたくさんいる。困っている点などについてアンケートを取るなど、生徒の声を取り入れる環境をつくってほしい」と訴えた。

 静岡県の高校2年の男子生徒は休校中に多用したSNS(会員制交流サイト)での友人関係に触れ、「オンライン上での会話は表情や感情を読み取りにくい」と振り返る。「ほぼ毎日、オンラインで顔を合わせていたのに、学校再開後はどう接すればいいのか分からなかった」とコミュニケーションの難しさを語った。

 コロナ禍では、障害のある児童生徒への影響も大きかった。視力に障害がある小学2年の子供を育てる母親は、コロナ禍で点字の教材がすぐに入手できなかったことを伝え、「勉強に遅れが出ないか焦りがあった」と振り返った。

 学校現場では、校内の消毒やオンライン授業の導入、行事のとりやめに伴う子供のケアなどで教職員の多忙化が問題視されており、教員から実情が報告された。北海道にある中学の女性教員は「午前中に行った対策会議の内容が、午後には方針転換しなければいけない状況もあった」と、未知の疫病に直面した学校現場の混乱ぶりを伝えた。

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