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「まるで災害対応」…自治体のワクチン専門部署、態勢作り急ピッチ

新設された「新型コロナウイルスワクチン対策室」で業務にあたる市職員=20日午後、さいたま市中央区(竹之内秀介撮影)
新設された「新型コロナウイルスワクチン対策室」で業務にあたる市職員=20日午後、さいたま市中央区(竹之内秀介撮影)

 新型コロナウイルスのワクチン接種に向け、実務を担う市町村が相次いで専門部署を発足させている。接種を2月下旬までに開始するという政府方針を踏まえて急ピッチで態勢の構築を進めているが、接種会場の確保や安全性の周知など課題は山積している。

 「準備期間があまりに短く、一刻の猶予もない。接種が本格的に始まれば全庁態勢で取り組む必要がある。まるで災害対応だ…」

 さいたま市幹部はこう漏らす。

 同市は、保健師と薬剤師、事務職員の計9人で構成する「新型コロナウイルスワクチン対策室」を20日に開設した。接種会場の確保、医師や看護師の手配、接種券の印刷と発送、コールセンターの設置など、こなすべき業務は多い。

 埼玉県内では、14日に川越市、12日に蕨市、6日に戸田市がそれぞれ接種事業に関する部署を設置した。

 さいたま市の場合、平成13年の市発足以降、集団接種を実施したことが一度もなく、ノウハウの不足が懸案だ。今後、過去に集団接種に携わった経験を持つベテラン保健師から体験談を聞くなどして計画に反映させる。市保健所の西田道弘所長は「ワクチン接種は現在の暗い状況を打破できる画期的な光だ。絶対につまずくわけにはいかない」と力を込めた。

 埼玉県が示したワクチン接種の想定スケジュールによると、2月下旬から医療従事者、3月下旬から高齢者、4月中旬から基礎疾患のある人や高齢者施設従業員への接種が始まる。

 多くの保健行政関係者が懸念しているのは、副作用を警戒して接種を控える動きが生じることだ。関西大が昨年12月に18都道府県の男女2500人を対象に行った新型コロナウイルスのワクチンに関する意識調査では、47・2%が「接種したい」と回答した一方、23・7%が「接種したくない」と答えた。

 西田所長は「ワクチンによる集団免疫を獲得するためには、6~7割の人が接種しないと意味がない。安心して受けてもらえるよう、しっかりと有効性、安全性を説明していきたい」と話している。

(竹之内秀介)

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