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自宅療養死相次ぐ 入院1週間待ちも「調整難しい」

医療体制の逼迫状況について記者会見する西脇隆俊京都府知事(中央)ら=1月19日、京都府庁
医療体制の逼迫状況について記者会見する西脇隆俊京都府知事(中央)ら=1月19日、京都府庁

 新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中や入院調整中に死亡する患者が相次いでいる。各自治体は高齢者や基礎疾患のある人などは原則入院との基準を示しているが、昨秋以降の感染急拡大に伴う医療現場の逼迫(ひっぱく)で対応が限界に来つつあることが背景にある。

 「できる限りすぐに使用できる病床を確保したい。ただ、医療従事者のマンパワーに限りがある」

 19日、京都府庁で府医師会などとともに会見した西脇隆俊知事は、こう危機感をにじませた。

 府では昨年12月以降、感染者が急増し、今年に入っても5日から15日間連続で100人を超えている。こうした中、京都市では昨年末、独居の80代女性が入院調整中に自宅で死亡していたことが判明。このケースでは、12月26日から府が入院先を探したが受け入れ先が見つからず、女性は31日に死亡した。

 入院調整中や自宅療養しているコロナ患者が亡くなるケースは、逼迫する首都圏などでも相次ぐ。東京都は1月13日、自宅療養中に体調が悪化し救急搬送された80代男性と50代女性が死亡したと発表した。

 自宅待機中に亡くなるケースの背後にあるのが、病床の逼迫だ。京都府幹部は「入院調整が12月中旬から難しくなり、平均2~3日から1週間待つケースもある」と明かす。

 病床の逼迫に伴い、全国で自宅療養者が増加しており、厚生労働省によると、1月13日時点で全国の自宅療養者数は計3万208人。最近1週間で約1・7倍に急増した。18日時点の入院調整中の患者は、東京都は12月1日の577人から約13倍の7481人、京都府では同11人から694人に激増している。

 各自治体は、自宅やホテル療養中の体調急変を防ぐため、健康状態をスマートフォンやタブレット端末で入力してもらって管理したり、電話相談できるシステムなどを運用したりしている。さらに一部の自治体では、患者の状態を把握する目安の一つとして、血液中の酸素量を測定する機器「パルスオキシメーター」も配布している。

 ただ、病院外では急変の察知は難しく、対応は限界との意見もある。

 近畿大病院感染対策室の吉田耕一郎教授は「入院調整者が死亡する事案が発生しているということは、医療体制にほころびが生じ始めている」と指摘。その上で、「リスク要因がある人の自宅療養を避けるためにも、実質的に使える病床数を増やし、一般市民も危機意識をもって日々の生活を考えるべきだ」としている。

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