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飲食店名公表、実効性は? 非協力店“宣伝”のジレンマも

飲食店が並ぶ道頓堀=13日午後、大阪市中央区(恵守乾撮影)
飲食店が並ぶ道頓堀=13日午後、大阪市中央区(恵守乾撮影)

 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言発令を受けた営業時間短縮要請に関連し、各知事が要請に従わない飲食店を公表できるよう政令が改正された。とはいえ、実際に公表に踏み切るかどうかの判断にはさまざまな事情が絡む。公表によって要請の実効性が高まるという保証はなく、夜遅くまで営業している店の“宣伝”になってしまいかねないというジレンマも抱える。

 「感染対策の『急所』と位置付けられている飲食店への対応は必須だ。ただ、店名の公表は目的ではない。できれば1店も公表したくない」

 埼玉県の大野元裕知事は13日の記者会見でこう語り、店名公表には慎重な姿勢を示した。

 もともと施設名の公表対象は学校やデパート、ホテル、パチンコ店などに限定されていた。政府は今回の緊急事態宣言再発令に際し、営業時間短縮要請の実効性を高めるという名目で公表対象に飲食店を含めることにした。

 埼玉県によると、店名を公表する際は、まず県民からの情報提供などに基づき県職員が出向く。要請に応じていないことが確認できた場合、電話や文書などで複数回協力を呼び掛け、それでも対応が変わらなければ公表するという流れだ。

 ただ、店名公表で要請の実効性が高まるかどうかに関しては、県関係者の間でも意見が分かれている。

 県は昨年5月、休業要請に応じなかったパチンコ店123店を公表した。

 ただ、県危機管理課の担当者は「公表によって協力に応じてもらえた店舗があった一方で、逆に店に人が集まったという話も聞く。一概に公表の成否を判断することは難しい」と明かす。公表によって夜遅くまで営業している店が広く知れ渡り、客が詰めかけるような事態になってはむしろ逆効果だ。

 また、飲食店は店舗数そのものが非常に多い。

 県によると、県内には約5万の飲食店があり、その数はパチンコ店の約100倍という。ある県幹部は「これだけ多いと、仮に公表しても効果は薄いのではないか」と話した。

(竹之内秀介)

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