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【上州この人】アート彩るホテル開業、前橋の新たなデスティネーションに 白井屋ホテル社長、矢村功さん(43)

吹き抜けを背に撮影に応じる白井屋ホテルの矢村功社長=2021年1月7日、前橋市(柳原一哉撮影)
吹き抜けを背に撮影に応じる白井屋ホテルの矢村功社長=2021年1月7日、前橋市(柳原一哉撮影)

 前橋市で江戸時代から300年以上続き、旧宮内庁御用達の旅館として森鴎外、乃木希典らに愛された「白井屋旅館」。惜しまれながらも平成20年に廃業したこの旅館が豊富なアートに彩られた「白井屋ホテル」(全25室)として再スタートを切った。地方都市の多くが少子高齢化や人口減にあえぐ中、「前橋のまちなか活性化」という意欲的な目標を掲げる。社長の矢村功さんに聞いた。(柳原一哉、写真も)

 再生プロジェクトを手掛けたのは、眼鏡専門店を展開するジンズホールディングス(HD)の田中仁社長が代表理事を務める一般財団法人「田中仁財団」。前橋市を活性化させる活動の一環として取り組まれたという。

 もともと、そのジンズHDでブルーライトをカットするパソコン用眼鏡のマーケティングを担当した。紆余(うよ)曲折を経て新商品は大ヒットを収め、ジンズの代表的な商品に育て上げた。

 自身の仕事に満足した面もあったが、その後、生来の好奇心からか、「面白そうなこと」を求めて退社。IT企業やマーケティング会社を渡り歩いた。

 「ホテルの支配人できそうだよね」。ある日、都内で会った田中氏からこう誘いを受けた。当初は冗談半分と受け止めたが、2度目のオファーで引き受ける決意を固めた。

 大学院で専攻したのは応用物理学。マーケティングや眼鏡は詳しくても、前橋に縁もなく、そもそも宿泊業の知識もなかった。それでも、自分を見込んでくれたかつての上司の誘いは魅力的に映った。

 「田中社長が登ろうといっている山に疑いを持ったことがない。パソコン用眼鏡もそうだが、目標に向かって自分がどんな道を切り開いて歩くかを考えるだけ」

 そう考え、社長として脇目もふらず準備に明け暮れ

た末に、昨年末の開業にこぎ着けた。

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