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【100歳時代プロジェクト】老年学の専門家が実践 セカンドライフは農業を

5年間耕作が行われていなかった畑を耕す秋山氏(右)ら=埼玉県日高市(同氏提供)
5年間耕作が行われていなかった畑を耕す秋山氏(右)ら=埼玉県日高市(同氏提供)

 「生産年齢人口が減る中、高齢者の体にも心にもよいのは働くこと」と訴えてきた老年学(ジェロントロジー)の専門家、秋山弘子・東京大名誉教授。そんな秋山氏が「研究を基に提唱するだけではなく、実践したい」と農業を始めた。郊外の休耕地問題を解決するとともに、だれもが100歳まで生きられる時代になりつつあるなか、新たなセカンドライフのモデルとして全国に広めたいとしている。(山本雅人)

■大変さも良さも知る

 秋山氏が75歳になった一昨年から農業を行っているのは、埼玉県日高市内の約6千平方メートルの農地。5年間、休耕地だった場所だ。仲間と5人で株式会社「サミーズファーム」を設立、無農薬での栽培技術を身に付けながら、地域支援型農業(CSA)の実現を目指している。

 CSAは、会員から前払いで年会費を集めて種を購入、豊作の年は通常を上回る量の野菜が会員に届けられる代わりに、天候不順などで収穫が少ない年はそれに見合った量で納得してもらう。両者でリスクを分かち合うのが特徴で、秋山氏は「一定の収入が確保できることから、安心して農業に取り組める」と解説する。

 農業を始めた一昨年は休耕地の土壌改良も兼ね、エダマメのほか、ジャガイモやキクイモを栽培。「カラスやシカに食べられてしまい、収穫量は予想の半分以下だった」と振り返る。だが、「農業の大変さとともに、収穫の喜びや自然と触れ合うすばらしさも知った」という。

 昨年は、前年の反省を生かして収穫量も増加。農地内の梅林で収穫したウメをジャムに加工し、同社のオンラインストアで販売するなど徐々に取り組みを広げている。

■“二毛作”の人生

 秋山氏は東大教育学部卒業後、1970年代に米国に留学、現地で医学や生物学のみならず社会学、心理学、工学など多面的に老いを研究する老年学に出合い、現地で20年以上研究。帰国後は東大教授として高齢化社会の課題などについて提言してきた。

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