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帰還困難区域10年の記録刻む 全国5カ所でパネル展 

長泥地区に通じる道路上には人の出入りを制限するため現在もバリケードが設置されている=平成25年1月(関根学さん撮影)
長泥地区に通じる道路上には人の出入りを制限するため現在もバリケードが設置されている=平成25年1月(関根学さん撮影)
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 東京電力福島第1原発事故で全村避難となった福島県飯舘村で、避難指示が続く長泥地区の写真パネル巡回展「帰還困難区域に生きる」が今月28日、さいたま市を皮切りに全国5カ所で開かれる。事故からまもなく10年。福島県では現在も住民が帰還できない「帰還困難区域」が7市町村にあり、故郷への思いを抱きながら約3万7千人が避難生活を送っている。(大渡美咲)

 飯舘村の南端に位置する長泥地区は、原発事故後、高い放射線量が検出され、村で唯一、帰還困難区域となった。平成29年3月に村の避難指示が解除されたが長泥は除外され、現在も立ち入りが制限されている。

 パネル展は新潟県立大の山中知彦教授(68)が企画。事故後、長泥の区報や記録誌の編集など、地域継承活動をサポートする中で、住民らが自然や歴史、伝統文化を大切にしながら地域に根付いた暮らしを営んできたことを実感した。

 原発事故により先祖から受け継がれた土地を追われ、故郷が変わりゆく中でも懸命に生きる長泥の人々の思いを多くの人に知ってもらいたいと願っている。

 「原発事故の帰還困難区域の記憶をきちんと残していく必要がある。ふるさとを追われた住民に寄り添い、乗り越えようとしている人たちを応援し、共感してほしい」とする。

 展示される写真の多くは、水戸市の写真家、関根学さん(55)が撮影した。23年6月から住民の許可を取って無人の庭先などにカメラを設置。長らく人の手が入らなかったため、カメラにはイノシシやサルが写り、近年はアライグマやカモシカの姿も。

 国が進める「特定復興再生拠点区域」に指定された地域では、家屋の解体が進む。関根さんは住民や家屋も撮影している。解体時には室内にも廃棄物を入れた袋が置かれ、異様な光景だったという。

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