PR

ライフ ライフ

【朝晴れエッセー】料理、草引き、墓参り・1月9日

 新型コロナの流行で私の自粛生活に磨きがかかってきた。私は料理が大好きで旬の食材を使ってバランスの取れた献立を考えるのがとても楽しい。そして庭の草引きは、以前は修行としか思えなかったが、今は達成感があり、それなりに楽しい。

 だいぶ前に父が亡くなり、この何年かの間に主人と母が相次いで亡くなった。いとしい人を追うように、愛犬まで亡くなってしまった。

 四季折々、畑で育てた花を組み、度々お墓参りをしているうちに、背筋もしゃんと伸び元気が出てきた。

 そう、今、料理、草引き、お墓参りが私の生活の3本柱になってきたのだ。そんな私に、友人が「年寄りじみてるんじゃない?」と言う。

 ある朝早く、身支度をしながらテレビから流れてくる「青春の歌」のようなものを聞いていた。40~50年前の歌を何十曲もサビの部分だけを次々と流してCDの紹介をしていた。どれも懐かしい曲だ。

 その中に初めて聴く曲があった。その十数秒のメロディーが私の心の奥に響いた。そのことを息子に話したら、そのシンガーソングライターは20年ぐらい前に若くして亡くなったと教えてくれた。

 数日後のこと。食卓の私の席にあのCDが置いてあった。今、私は台所に立ち、CDを聴きながら悲しい恋のしらべに切なくなり、ロックな曲に体を揺らしてリズムを取っている。

 コロナ後も、私の料理、草引き、お墓参りの生活の柱は変わらないだろう。そこに心を揺さぶる村下孝蔵の世界が加わった。

田川あつ子 72 兵庫県川西市

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ