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千葉の観光地、繁華街から不安の声「踏ん張るしかない」

8日は人出が多かった成田山新勝寺の表参道。今後は緊急事態宣言の影響が出そうだ(平田浩一撮影)
8日は人出が多かった成田山新勝寺の表参道。今後は緊急事態宣言の影響が出そうだ(平田浩一撮影)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が1都3県に緊急事態宣言を出してから一夜が明けた8日。千葉県を代表する観光地の一つ、成田市の成田山新勝寺の表参道では、関係者から集客への不安の声が聞かれた。酒類提供を午後7時まで、営業を同8時までとする飲食店への自粛要請が始まった船橋市の繁華街の夜は閑散としていた。

 「今は踏ん張るしかない」。成田山表参道沿いの老舗「うなぎ・天ぷら近江屋」のおかみ、小田垣立子さん(78)は8日、こう話した。「人通りは以前に比べて多いが、参拝者は若い人たち。高齢者はコロナが怖いんでしょうね。お正月もお客さんは入らなかった」と嘆く。

 表参道はにぎやかさを取り戻していた。例年は三が日に集中する初詣について、寺側が28日の「初不動」までの分散参拝を呼びかけたためとみられる。このため、書き入れ時の正月は来店者が少なかった。また、伝統的なたたずまいの飲食店を好む高齢者は特に、ほとんど姿を見せなかったという。

 表参道沿いの他の飲食店を経営する女性(72)も、「全くダメ。夜は営業していないが、昼間は若い人たちだらけで、店に入ってこない。52年間、店をやっているがこんなことは初めて。どうしていいのか分からない」と肩を落とした。

 新勝寺に初詣に訪れたという東京都内の会社員(62)は「コロナは怖い。収束し、昔のように戻ってほしい」と期待を込めた。

 一方、3連休前の金曜日にもかかわらず、船橋市の夜の繁華街を歩く人はまばらだった。飲食店の入り口や看板には、営業時間短縮を伝える貼り紙が目立ち、街に活気はなかった。

 京成船橋駅近くのジンギスカン専門店「羊々亭」では、通常は午後5~11時の営業時間を、午前11時半~午後8時に変更し、ランチ営業を始める。その理由について同店の鍛治圭子さん(62)は、「(1日当たり)6万円の協力金はありがたいが、家賃などを考えるとそれだけでは厳しい。ランチ営業が少しでも足しになればいいと思って」と不安げだ。感染拡大が始まった昨年から売り上げは落ち込み、例年の半分以下になった。鍛治さんは「時短ではなく、思い切って休業を要請してほしい。この状況が長く続けば、店は潰れてしまう」と肩を落とした。

 同市の居酒屋「炭旬」船橋仲通り店も、期間中の営業時間を正午~午後8時に変更。経営者の戸沢正真さん(32)は、「飲食店ばかりが対象になるのは不公平に感じる」と顔を曇らせる。1日当たり一律6万円の協力金については、「店の規模に応じた配慮があってもいいのではないか」と指摘した。

 感染拡大防止のための緊急事態宣言だが、長期化は飲食店にとって死活問題だ。

(平田浩一、長橋和之)

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