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緊急事態宣言下の大学入学共通テスト コロナ想定

萩生田光一文科相
萩生田光一文科相

 今年の入試シーズンは首都圏に緊急事態宣言が出された状況下で迎える見通しとなった。萩生田光一文部科学相は5日の臨時記者会見で、約53万5千人が志願する16日からの大学入学共通テストを予定通り実施することを表明。小中高校などの入試でも実施主体に同様の対応を求めた。本番直前の方針転換による混乱は回避され、多くの入試関係者らは安堵(あんど)する一方、状況次第では最後まで予断を許さないとみる声も上がる。(福田涼太郎)

 「受験生たちの(受験)機会を奪うことなく、実施に向けて社会全体で支えていきたい」。萩生田氏は会見で、以前から新型コロナウイルス禍の中で入試が行われることを想定し、入念に準備を進めてきたことを強調した。

 文科省は新型コロナに感染した学生らの救済策として、共通テストで体調悪化による追試の受験許可を例年ほど厳格なものとせず、当日に体調を崩した受験生が追試を選択しやすい環境を整備。さらに濃厚接触者と認定された場合でも、(1)PCR検査で陰性(2)会場まで公共交通機関を利用しない-などの条件を満たせば別室での受験を認めた。

 また、個別試験を行う各大学に加え、高校入試などでも実施主体の各教育委員会や学校法人に対し、学業の遅れに配慮した出題範囲の制限や、感染した受験生らのための追試日程の設定を要請し、多くが応じた。

 横浜国立大は今回に限り感染対策で個別試験を取りやめ、原則として共通テストの成績で合否判定することを決めている。それだけに入試担当者は胸をなで下ろし、「共通テストができないとなれば、一大学ではなく日本の大学入試全体の問題になる」と話した。

 ただ、多くの大学で行われる個別試験の対応は各大学で判断するため、河合塾の富沢弘和教育情報部長は「念のため大学が公表する情報に最後まで注視してほしい」と強調。その上で「国として(予定通りの実施に)バックアップの姿勢を見せており、不安に駆られる必要はない」とした。

 一方、ある入試関係者は近年、共通テストへの英語民間検定試験の導入見送りなど政府が突然の方針転換を行ってきた状況を指摘。「感染状況によっては最後まで何とも言えない」と懐疑的だ。

 大型展示施設「幕張メッセ」(千葉市)で例年、2千人以上を集めて入試を行う私立市川中学(千葉県市川市)も予定通り実施する方針。運営法人の広報担当者によると、今年は密集を避けるため、会場のホール数を増やし、一つの机を使う受験生を2人から1人に減らすなどした。「むしろ学校でやるよりもスペースを確保できる」と話す。

 大手進学塾「栄光ゼミナール」の藤田利通教務課長は「いよいよ本番だが、最後になって忘れがちなのが感染への心配。この時期に感染しては大変なので、受験生それぞれが普段以上に対策を」と念を押した。

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