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【コロナ禍を生きる】(2)「花のある生活」定着へ 栃木県内の花卉業界、個人向けに“光”

年の瀬となった昨年12月、宇都宮花き地方卸売市場では県産シクラメンの出荷準備が続いていた
年の瀬となった昨年12月、宇都宮花き地方卸売市場では県産シクラメンの出荷準備が続いていた

 卒業式や入学式、歓送迎会が集中する3~4月、例年なら花卉(かき)業界がまさに華やぐ季節だ。しかし昨年は新型コロナウイルスの流行で、各種イベントが軒並み中止に。栃木県にとって主要産業の一つの花卉業界にも影響が直撃した。

 県内からは東京都内など全国に花卉が出荷されている。しかし、とちぎ農産物マーケティング協会によれば昨年、花卉の単価が前年の約30~70%で推移するなど、一時期は採算ラインを割る状況もあった。

 「宇都宮花き地方卸売市場」(宇都宮市上横田町)を運営、卸売りも行う「宇都宮花き」も苦戦。昨年4月の売り上げは前年比34%減だった。同社が取り扱うのは切り花9割、鉢物1割。例年ならば3、4月の需要を見越し2月には取引が行われるが、突然の出荷キャンセルが相次いだ。行き先を失った花卉は長期保存できない。

 「生産者が大切に育てた花を捨てることはできない」と青木一芳社長(67)。「下を向いていてもしかたない。みんなで売ろう」と、JAや業界関係者が立ち上がり、独自に販売会を開催するなど、消費拡大に向けた取り組みを開始した。

 県も後方支援を行っている。「コロナに負けるな!とちぎの地産地消元気アップ運動」の一環として「とちぎの花でスマイルアップ」を開始。県庁職員などへの販売会を行ったほか、各自治体の施設などでの花の飾り付けを呼び掛けた。国では花卉業界支援のために補助金を設けた。「花咲くとちぎ推進協議会」が実施主体となって、県内各自治体と協力、6月から約60組織400施設に豪華な花を飾った。

 宇都宮市役所では、七夕やクリスマスなどに合わせてロビーを飾り付け、訪れた人が誰でも撮影できるスポットを設けた。婚姻届を提出しに訪れたカップルにバラをプレゼントするイベントも好評。同市でバラを栽培する横山貴一さん(34)は、主に都内に出荷しているが、前年に比べ約8割の減収だった。「宇都宮の花は品質の高さでも指折り。地元に素晴らしいものがあると知ってほしい。花は心が和らぐ効果がある。こんな時だからこそ花を」と話す。

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