帰省ラッシュ、コロナで風景様変わり 東京駅は乗客ちらほら
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、いつもなら帰省ラッシュが本格化する29日、主要な駅ではいつもの混雑は見られなかった。新年を迎える晴れやかな雰囲気はなく、感染拡大に警戒しながらの年越しに対するやるせない気持ちが聞かれた。
大きな荷物を抱えた乗客がちらほらと目につくJR東京駅。
「帰省に迷いはあったが、両親は高齢だし何回孫の顔を見せてあげられるか…。帰省中はほぼ家から出ないと思う」
横浜市から群馬県の実家に子供3人を連れて帰る主婦(35)は複雑な表情を浮かべた。高齢の両親に会うため、これまで外食は避け、外出もなるべく控えてきたという。
単身赴任中の埼玉県から奈良県の家族の元に帰るという男性会社員(53)は「今帰らないと、妻や子供にいつ会えるかわからない。新幹線で知らない人と席が隣り合わないよう知人と連れだって行くなど、細心の注意を払います」と語った。
JR東海によると、東京駅発車時点の東海道新幹線「のぞみ」下り線の自由席乗車率は、50~10%にとどまった。