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「トラベル」一斉停止 箱根に京都…影響どこまで

京都の観光地・嵐山をマスク姿で歩く人々=28日午前、京都市右京区(寺口純平撮影)
京都の観光地・嵐山をマスク姿で歩く人々=28日午前、京都市右京区(寺口純平撮影)

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、政府の観光支援事業「Go To トラベル」が全国で一斉に停止された28日、多くの観光地で人出の減少が目立ち、冬休みの客でにぎわう年の瀬恒例の光景は一変した。変異種ウイルスへの警戒から外国人の新規入国の一時停止措置も始まり、観光地の関係者には先行きの見えない不安が立ちこめている。

 「トラベル事業の一時停止が発表されてからキャンセルが相次ぎ、新規予約の動きも鈍くなった」

 国内屈指の温泉街である神奈川県箱根町。町観光協会の専務理事、佐藤守さんは人出の現状をこう話す。

 最近は例年の9割程度まで人出が回復していたが、事業の停止による影響は免れない。ただ、「幸い、空いた枠に県内の常連客の予約が入りつつある」(佐藤さん)ため、年末年始の予約は例年の2割減に踏みとどまる見通しだという。だが、その先の動向は見えず、佐藤さんは「感染者数の高まりが収まらないと来てくださいとは言いづらい」と不安をのぞかせた。

 京都市でもトラベル事業の停止は大打撃。市内の大手ホテルの担当者は「少なくない数のキャンセルが出ている。秋は大勢の人が宿泊してくれただけに早期の再開を望みたいが、感染が落ち着かないと難しいだろう」とあきらめ顔だった。

 世界遺産の清水寺周辺でも観光客の姿はまばら。兵庫県から訪れた渡辺康之さん(53)は「宿泊料の割引が利かないのは痛い」と話す。自身もホテル勤めで、勤務先も年末年始の予約は8割以上がキャンセルとなっていると明かした。

 松山市の道後温泉でも旅館などで宿泊キャンセルが相次いだ。岐阜県から夫婦で訪れた会社役員の男性(82)は「クーポンでどっさりお土産を買おうと思っていたのに残念。人通りもさびしい」としんみり。

 政府は変異種への警戒強化のため、28日から全ての国・地域からの外国人の新規入国も原則、停止。「外国人観光客の利用は見込めず、さらに『トラベル』も停止延長となると、どんな影響が出るか」。北海道の札幌藻岩山スキー場で施設を管理する小林俊一さん(73)は心配する。

 全国に先立ち18日には東京を目的地とするトラベル事業も停止されており、上野・アメ横商店街の乾物店「丸安商店」の深沢芳彦店長(66)は「トラベル事業の実施中は多少持ち直したが、人の流れがまた止まった」と肩を落とした。

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