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【年の瀬記者ノート・静岡】(3)教育現場 コロナ猛威で休校、日帰り修学旅行…続く試行錯誤

「密」を避けるため、広い体育館で間隔を空けて行われた吉田町立住吉小学校の入学式=5月18日(田中万紀撮影)
「密」を避けるため、広い体育館で間隔を空けて行われた吉田町立住吉小学校の入学式=5月18日(田中万紀撮影)

 6月中旬、大学生になったばかりの記者(田中)の長女が訴えた。「これ以上、自宅にいると、もう大学に行けなくなるような気がする」

 春先から猛威を振るい始めた新型コロナウイルスの影響で入学式は中止となり、期待に胸を膨らませていた学生生活は「門出」から狂った。1学期に大学に足を運んだのはわずか1日だけ。しかも分散登校で、クラスメート全員とは会えなかったという。

 静岡県内でも大学生をはじめ、小中高校生や保護者、教員ら教育関係者も、コロナ禍に振り回された異例ずくめの1年だった。オンライン教育の活用は広がったものの、パソコンの画面越しによる授業では決して代替できない知的な経験や恩師との出会い、友人との交流の機会は確実に減った。ある高校教諭は「在校生は学校生活の基盤ができているから、まだいい。今年の新入生は本当にかわいそう」と漏らす。

◇ ◇ ◇

 教育現場の風景が一変したのは2月末。安倍晋三首相(当時)が突然、全小中高校の臨時休校を要請した。「万が一にも学校での子供の集団感染を起こしてはならない」と理解を求めたが、両親が共働きをしている子供の預け先確保や、卒業式や入学式の中止・規模縮小など、現場は混乱した。

 県内では、新入生が5月中旬まで全く登校できなかった地域もあった。吉田町の小学校3校が入学式を実施したのは5月18日。1日も登校せず自粛生活を送っていた新1年生は、予定より約40日遅れで校門をくぐった。入学式は「密」を避けるため、出席者を限定して時間も短縮する異例の形に。それでも、新1年生は「お勉強をいっぱいしたい」と目を輝かせ、保護者も「子供がランドセルを背負って学校に来られて、本当にうれしい」と涙ぐんでいた。

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