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【コロナ その時、】(22)イベント規制緩和、4連休でにぎわう空・陸 2020年9月17日~

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 菅義偉(すが・よしひで)内閣が本格始動し、新型コロナウイルスの感染防止とイベント規制緩和など経済活動の両立を目指す動きを推し進めた。流行の「第2波」のピークは脱したが、新規感染者の減少傾向は弱まり、1日当たり200人を下回ることはなかった。人の往来が増え感染リスクは増しつつあった。

 新内閣を発足させた菅首相は就任翌日の9月17日、新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済回復の両立に向け、全閣僚に新型コロナ対策につながる取り組みを求めてさっそく精力的に動いた。

 再登板となった田村憲久厚生労働相にPCR検査の費用減額に向けた検討を指示。コロナ禍で浮き彫りになったデジタル化の推進に向け、平井卓也デジタル改革担当相にはデジタル庁設置の作業加速を求めた。首相自身は20日以降、トランプ米大統領や韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領、中国の習近平国家主席との電話会談に臨み、順調に外交デビューを果たした。

 7月に東京都で新規感染者が増えていたころ、官房長官だった菅氏は「圧倒的に東京問題」と都の対応を批判していたが、首相として小池百合子都知事と9月23日に面会し、来夏に延期された東京五輪・パラリンピックの成功に向け合意した。小池氏は会談後に「意見の一致」を繰り返し、不仲説からの雪解けを強調した。

 経済の失速は厳しさが浮き彫りとなった。23日時点の新型コロナ関連の解雇や雇い止めが見込みも含めて6万人超となり、29日に発表された7月1日時点の基準地価は全用途の全国平均が前年比マイナス0・6%で3年ぶりに下落。ホテルや店舗などの商業地の需要が急失速していた。

欧州で第2波の兆し

 欧州では秋口に入って「第2波」の兆しが見え始め、9月18日にフランスのルメール経済・財務相の感染も判明。自らもかつて感染した英国のジョンソン首相は同日、「第2波は来ている」と警戒を呼びかけ、翌日には隔離義務違反に罰金を科すと表明した。

 世界の累計感染者数が18日に3000万人を超え、ワクチン開発は急務だった。世界保健機関(WHO)は21日、ワクチンを共同購入する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」で日本や欧州連合(EU)諸国など計156カ国・地域の参加を発表し、途上国にもワクチンを行き渡らせる仕組みづくりが緒についた。

「新たな日常」を実感

 国内では8月7日に1595人の新規感染者が確認されて以降、減少傾向が続いていたが、9月後半は1日当たりの感染確認が600人台に上る日もあった。厚生労働省に対策を助言する専門家組織は9月24日、減少傾向が鈍化しているとの分析結果を公表し、地域によっては下げ止まったり、増加に転じたりしているとした。新型コロナは依然、暗い影を落としていた。

 一方で、流行の「第2波」のピークを脱したことも事実だった。国民が「新たな日常」を実感できるようになり、小池知事は18日、翌19日からの4連休を前に「外出する際は感染防止策に万全を期してほしい」と呼びかけた。4連休中、空の便は回復傾向になり、高速道路では50キロを超える渋滞が各地で発生した。

 政府の施策も予定通り実施された。観光支援事業「Go To トラベル」で、10月1日以降の東京発着旅行を対象にした販売が9月18日に解禁され、旅行各社には申し込みが相次いだ。政府は19日にプロ野球やサッカーJリーグの観客上限5000人の要件を撤廃するなどした。

 ただ、人々の往来が増えれば増えるほど、感染リスクは増す。結果的に気の緩みとなり、「第3波」の11月以降の感染急拡大につながった可能性は否定できない。

 「コロナその時、」は、これまで感染「第2波」のピークを脱し、人々が“新たな日常”を実感しながら社会活動を活発化させた9月までの状況を振り返ってきました。日本が現在見舞われている「第3波」の兆しが表れた10月以降の検証を来月、再開します。

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