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公立校教員の精神疾患休職が過去最多 業務の増加、複雑化が一因か

 令和元年度に鬱などの精神疾患で休職した公立学校の教員数が5478人に上り、過去最多になったことが22日、文部科学省が公表した人事行政状況調査で分かった。学習指導要領の改訂や保護者対応などによる業務量の増加、複雑化も一因とみられ、同省は働き方改革や相談体制の整備を一層進める方針。

 調査は都道府県と政令市の計67教育委員会を対象に毎年実施している。

 文科省によると、精神疾患による病気休職者数は男性が2382人、女性が3096人。約92万人の全教員に占める割合は0・59%となった。学校種別では小学校教員2647人▽中学校教員1387人▽高校教員768人▽特別支援学校教員649人-など。

 年代別では前年と同様にベテランの50代以上が最多で1789人となった一方で、30代や40代も1400人前後に上った。

 また、文科省が同日に発表した3年に一度の学校教員統計調査(中間報告)によると、平成30年度に精神疾患を理由に退職した公立小中高校の教員は27年度と比べ、いずれも増加。特に小学校では近年は小幅な動きが続いていたが、今回は126人増の457人と急増した。

 文科省などによると、小学校では今年度から新学習指導要領が始まり、思考力・判断力・表現力を重視した授業内容となったほか、新たに英語や情報の授業が充実されるなどした。中学校も新学習指導要領が来年度から始まり、小中学校ともに過渡期を迎え、業務量の増加やその内容の複雑化を招いている。また、保護者らによる教員への過剰な要求や職場内でのハラスメント行為もみられ、教員にストレスを与えているケースがあるという。

 文科省の担当者は「指導に当たる年齢層が定年により大量退職したことで、若年層やミドル(中堅)リーダー層が困難に直面している状況がみられる」と説明。働き方改革の推進による長時間勤務の是正に加え、一部の教員に業務が集中しないよう上司が業務を調整したり、保護者対応で弁護士による相談窓口制度の活用を促したり、さまざまな対策を進めるよう全国の教委に呼び掛ける。

 調査結果は新型コロナウイルスの流行が本格化する前のもので、同担当者は「新型コロナ対応が過度な負担につながらないかを懸念している」と話している。

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