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【年の瀬 記者ノート】「コロナ禍でも歩みは止めない」 小学校での新しい日常 宇都宮

長期休校後、4月8日にテレビ放送で行われた始業式=宇都宮市宝木町の市立西が岡小学校
長期休校後、4月8日にテレビ放送で行われた始業式=宇都宮市宝木町の市立西が岡小学校

 栃木県内の新型コロナウイルス感染者は現在も増加傾向。「ウィズコロナ」への心構えは県民に浸透しているのだろうか。冬休みを前にマスク姿で登校する子供を見て、小学校での取材を思い返した。

 「無我夢中で走り続けている」。4月の新年度スタート時、ある小学校校長がつぶやいた。前例のない状況下、教育現場の苦闘が続いた。

 宇都宮市では3月2日から4月初めまでの約1カ月を臨時休校とし、4月8日、市内小中学校で始業式が行われた。休校明けの始業式での子供たちの様子を取材するため、数校の小学校に取材依頼したところ「対応できない」と断られた。「学年が変わり子供の状況が把握できない」「現場が多忙である」などが理由だった。子供の安全を守るために、神経質にならざるを得ない教育現場の緊張感が伝わってきた。

 取材を受けてくれた同市立西が岡小では、放送室から教職員があいさつするテレビ放送での始業式。教室で机の間隔を離して座り、マスク姿でテレビ画面に礼をする児童の姿があった。テレビを通じた始業式は初めてだったが、今では各種行事でこのスタイルが日常化した。

 始業式直後、緊急事態宣言を受けて5月末まで休校に。刻々と変わる情報に翻弄されながらも、同校の教師たちは独自作成の課題をまとめ、電話で家での様子を確認するなど、在宅の子供たちに寄り添った。

 ようやく登校可能になった6月、待っていたのは「新しい生活様式」に沿った学校生活だ。毎日の検温、マスク着用、手指消毒、給食は前を向いて黙って食べる-。長期間家にいた子供たちへの心身のケアも欠かせない。遅れた学習時間を捻出しながら感染防止の方法や差別についての指導、行事の変更など多忙を極めた。

 当初は児童の下校後、教師たちが教室などの消毒を行ったが、8月にはPTAが協力を申し出、消毒作業を実施。中止になった秋の文化祭も、PTAが独自にインターネットで子供たちの活動の動画を公開するなど工夫した。

 丸山美江子校長は「さまざまな行事は子供を成長させる。子供が笑顔でいられるよう、コロナ禍でも歩みを止めず安心安全な学校運営をしていかなくては」と姿勢を正す。新たな日常の中、教師と親たちが協力して、子供の未来を守っている。(松沢真美)

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