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会えないからこそ高価な品を… コロナ禍で見直される「お歳暮」 埼玉

「お歳暮文化」を見直す風潮に、百貨店も商機を見いだしている=21日午前、さいたま市大宮区のそごう大宮店(竹之内秀介撮影)
「お歳暮文化」を見直す風潮に、百貨店も商機を見いだしている=21日午前、さいたま市大宮区のそごう大宮店(竹之内秀介撮影)

 新型コロナウイルスが猛威を振るう中で迎えた今年の年の瀬は、恒例のお歳暮にも変化が生じている。年末年始の帰省を控える動きの広がりを背景に、例年よりも高価な品物を親族らに贈る人が目立つほか、お歳暮を贈る習慣がなかった若年層からの注文が増えたという店もある。感染拡大を奇貨として、低調になりつつあった「お歳暮文化」を見直す風潮が生まれているようだ。

 「こういう状況では田舎に帰れないでしょう? だから、今年はちょっといいものを実家に贈ってあげようと思って…」

 そごう大宮店(さいたま市大宮区)でお歳暮の品定めをしていた同市の50代の主婦はこう話し、高価な魚のみそ漬けを親族向けに手配した。

 そごう大宮店は今年、「会えないから、贈ります。」をお歳暮のキャッチフレーズとして掲げ、全国各地の銘菓や珍味など約1500点を販売している。例年の売れ筋はビールや菓子の詰め合わせだが、今年は高級レストランのシェフが手掛けた総菜、カニしゃぶセットといった高級グルメ商品の売り上げが好調という。

 広報担当の摩庭(まにわ)祐子さん(37)は「コロナ禍で外出しにくい中、『外食の味を楽しんでほしい』という思いが込められているのではないか」と話す。伊勢丹浦和店(さいたま市浦和区)や丸広百貨店川越店(埼玉県川越市)でも「高級志向」の傾向は共通している。

 お歳暮は、企業などで形式的な儀礼を廃止する動きが広がったことをきっかけに、年々市場が縮小しているとされる。予約サイト「ぐるなび」が昨年10月に20~60代の男女1530人を対象に実施した意識調査では、「お歳暮を贈る予定がある」と回答した人は約45%で、半数に満たなかった。

 ところが、そうした傾向にも変化が生じているようだ。埼玉県春日部市の酒専門販売店「マツバドウ」には11月以降、「お歳暮を贈ってみたいが、初めてなのでやり方が分からない」という問い合わせが相次いでいるという。

 担当者は「若者から注文を受けることもある。これまでにはなかった現象だ。日ごろの感謝の思いを伝えるお歳暮の意義が、コロナをきっかけに見直されているのでは」と話した。

(竹之内秀介)

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