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【知っトクマイナンバー】(2)マイナンバーカードとマイナポータルの役割

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「図解ポケット マイナンバーとマイナポイントを賢くつかう本」(秀和システム)の著者・天道猛氏によるマイナンバー解説2回目は、マイナンバーカードとマイナポータルの役割について説明してもらう。

社会インフラとしてのマイナンバー

 コロナ関連対応において、マイナンバーが民間サービスにはない利便性を発揮できることが、改めて認識されました。一方で、「特別定額給付金(一律10万円給付)」のオンライン申請で、本来迅速なはずのマイナンバーカードの不備が露呈し、地震や台風といった自然災害が起きたら現金給付がすぐに行える社会インフラを整備する必要性が改めて浮き彫りとなりました。

 国民がマイナンバーカードを取得しない最大の理由が、必要性やメリットが感じられないということから、さまざまなカード・書類のマイナンバーカードへの一元化を進めることで、取得する必要性や、社会インフラとしてのマイナンバーカードのメリットを高める方策が具体化する見通しです。

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マイナンバーカードでできること

 マイナンバーカードがあると、政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」にログインすることができ、各種行政手続きをオンライン申請したり、行政機関からのお知らせを確認できたりします。中でも、児童手当の手続き、保育所の入所申請、妊娠の届出、児童扶養手当の現況届など、子育て関連の手続きがオンラインでできます。

 身分証明書として使えるのはもちろんとして、以下のことができます。

・職員証としての利用…国家公務員、徳島県庁、民間企業の社員証としての利用
・オンライン契約…住宅ローンや、不動産取引などのオンライン契約での利用
・コンビニ交付サービス…コンビニで住民票や戸籍などが取得可能

2021年3月からマイナンバーカードを健康保険証として利用できるオンライン資格確認の本格運用を開始します。

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・運転免許証との統合

 新型コロナウイルスによる一律10万円の「特別定額給付金」で必要となるまでは、「マイナンバーカードの使い道は身分証明書くらい」と思っている人が少なくありませんでした。

 しかし、マイナンバーでできることは徐々に増えてきているうえ、注目度が高まっているこの機を捉え、一気に普及率向上を図る狙いで、新たな使い道が続々検討されています。その筆頭に掲げられるのが、運転免許証との一体化です。

 政府は運転免許証などさまざまな免許証や国家資格をデジタル化し、マイナンバーカードに一本化することを視野に検討中です。運転免許証は事実上身分証明書として使われる場面が多く、一方で高齢者が免許を返納した後の身分証明書としてマイナンバーカードを取得するケースも多々あります。運転免許証の保有者は全国で8000万人に上り、運転免許証と一体化することで、いまだ2割にとどまるマイナンバーカードの普及率向上に結び付けたい意向です。その他、将来的にはスマートフォンとの連携も視野に検討されています。

マイナンバーのリスク管理

 今回のマイナンバー制度では、特定個人情報を特定の機関に集約する「一元管理」方式が採用されず、それぞれの機関がそれぞれの個人情報を管理し必要なときに情報の連係を行う「分散管理」方式が採用されたことで、いずれかの機関で特定個人情報などが万一漏洩したとしても、その被害は限定され、リスクの低減が図られていると考えられます。

 また、「なりすまし被害」に関しては、日本のマイナンバー制度では、マイナンバーのみが本人認証として用いられることはないので、発生する可能性は低いと考えられます。

【セキュリティ対策】

・マイナンバーカードのICチップには、税や年金などのプライバシー性の高い個人情報は記録されません。

・ICチップの利用には設定したパスワード必要です。

・盗難や紛失した場合にも、365日・24時間体制でコールセンターが対応し、マイナンバーカードの機能を停止することができます。

・不正に情報を読み出そうとすると、ICチップが壊れる仕組みや、偽造ができないよう対策が施されています。

・アプリごとに暗証番号を設定し、一定回数間違うとアプリの機能が停止する仕組みとなっています。

【銀行口座との連携】

 政府は、現状は任意の、マイナンバーと銀行口座との連携に意欲を示しています。具体的には、国民1人につき1口座を「公金受取口座」とし、マイナンバーとひも付けることを目指しています。

 その場合、銀行にマイナンバーを知らせることになり、「国に預貯金や個人資産が把握されるのでは」との懸念も出そうですが、現行の法律では銀行にマイナンバーを知らせても、

国が預金額を把握することは、原則できません。今後、政府が関連法を改正しても、その心配は薄いとみられます。

マイナポータルとは

 マイナポータルは政府が運営するWebサイトです。このサイトでは、自分の個人情報が行政機関でどのようにやり取りされているかを、自宅のパソコンから確認できるサービスで、子育てや福祉・介護などの行政手続きがワンストップでできたり、行政からのお知らせが自動的に届いたりします。

 利用者は、公開されている「マイナポータルAP」をインストールすることで、簡単にマイナポータルへログインできます。利用には、利用者証明用電子証明書を搭載したマイナンバーカードとIC カードリーダーライタなどの機器が必要です

・スマートフォンでアクセスする場合

最も手軽にアクセスできるのがスマートフォンです。スマホに搭載されるNFC機能を利用してマイナンバーカードの個人認証情報を読み取ってログインできるため、ICカードリーダーライタなどの機器を別途用意する必要はありません。

しかし、NFC機能を搭載していないスマホでは利用できません。2020年11月2日現在での対応スマホは、iOS 13.1以上がインストールされたiPhone 7以降のiPhone計12機種と、国内で販売されたAndroidスマホ計217機種となっています。

・PCでアクセスする場合

PCでアクセスする場合、PCはマイナンバーカードの読み取り機能を搭載していないため、別途マイナンバーカードを読み取れるICカードリーダーライタまたはスマホをあらかじめ用意します。スマホは、ICカードリーダーライタの代わりとして利用します。利用可能なスマホは、上記のマイナポータルにアクセスできるスマホと同じです。

新生活様式とマイナンバー

 マイナンバー制度は、社会全体のデジタル化を推進するための基盤です。行政や民間企業が業務を効率化したり、個人が時間や場所に制約されずに行政・民間サービスを受けたりするのに、マイナンバー制度は重要な役割を果たします。

 さらに、マイナンバー制度によって行政、民間企業ともオンラインで手続きが完結できることを活用して、これまでにない新たな価値を創造する機会につなげることができます。デジタルの力を使った新たな生活様式を実現し、様々な社会課題を解決していくことが求められています。コロナ対策によるテレワーク、オンライン診療、オンライン教育等の増加により、コロナ以前とは比べ物にならないレベルでデジタル化・オンライン化が進んでいます。  

 マイナンバーカードをベースに、社会に変革をもたらすサービスが、今後次々に生まれてくることが期待されます。

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ポイント解説(3)では、キャッシュレス化とマイナポイント事業について解説します。

天道 猛
1954年生まれ。特定行政書士、知的財産管理技能士(2級)、知的財産修士(MIP)、ライター、(社)日本ペンクラブ会員。早稲田大学商学部、東京理科大学専門職大学院知的財産戦略専攻を修了。ラジオ局で35年間勤務。退職後は池袋で行政書士 日中国際法事務所を開設。入管手続申請取次、会社設立、著作権登録等を手がけるかたわら、専門紙誌で執筆活動を行っている。

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