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【ビジネスパーソンの必読書】

『医者は患者の何をみているか』國松淳和著(ちくま新書・800円+税)
『医者は患者の何をみているか』國松淳和著(ちくま新書・800円+税)
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 コロナに始まりコロナに終わった感がある2020年。皆さんにとって、どんな年だっただろうか。来年は、今年よりも平穏な年であってほしい。

時間を自在に動かす

 □『医者は患者の何をみているか』國松淳和著(ちくま新書・800円+税)

 原因のわからない病気の診断や治療が専門の「プロ診断医」が、診断において医師がどのように頭を働かせているかを解説。

 著者は、患者さんを診察し、検査などを行った上で、「脳内で自在に時間を動かす」のだという。患者さんの話や検査結果、自身の経験、過去の症例、基礎的な医学知識をもとに、時間を戻して原因を探ったり、先送りして予測したりする。そうすることで、患者さんの体で何が起こっているかが見えてくる。

 著者の場合、時間を動かす際には、頭の中で立体映像が動いているそうだ。検査結果の数値は、あくまで検査した時点の体の状態を示しているに過ぎず、それは「静止画」でしかない。プロ診断医は、数値だけに頼らず、数字も時間の前後に動かしてみる。その際、論理的思考だけでなく、感覚も総動員するのだろう。

 医療に限らず、「見えないものを見る」には、柔軟な想像力や創造力、俯瞰(ふかん)力などの「総合力」が重要であることは間違いない。

『ヒトの言葉 機械の言葉』川添愛著(角川新書・900円+税)
『ヒトの言葉 機械の言葉』川添愛著(角川新書・900円+税)
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AIもまだまだ

 □『ヒトの言葉 機械の言葉』川添愛著(角川新書・900円+税)

 スマホの音声アシスタントなど、人と「会話をする」AIが生活に溶け込んできている。そんな「機械の言葉」との比較から、人間が言葉を理解するとはどういうことかを探る。

 人間の話し言葉は、省略や同音異義語、多様な意味を持ちうる単語などが多く曖昧だ。私たちは無意識のうちにいろいろな手がかりから発言者の「意図」を読み取りながらコミュニケーションする。

 たとえば、騒ぐ子供に対して親が「うるさい!」と言った場合、文字通りでは親の感情を表しているにすぎない。しかし、それを聞く人は、状況や言葉の調子から、その言葉に込められた「静かにしてほしい」という意図を読み取る。

 ところが機械は「単語と単語の並びが現れる確率」やアクセントなど、数値化できるもの以外の手がかりから「意図」を読み取ることはできない。AIが人との会話の中で意図を読み取れるケースはわずかであり、自然なコミュニケーションができるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。

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