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「キャンセル対応に右往左往」 東北の観光関係者に困惑広がる

温泉街で足湯を楽しむ女性観光客。年末年始のGoToトラベル停止は「人が動く時期なので仕方ない」=15日、福島県いわき市(芹沢伸生撮影)
温泉街で足湯を楽しむ女性観光客。年末年始のGoToトラベル停止は「人が動く時期なので仕方ない」=15日、福島県いわき市(芹沢伸生撮影)

 観光支援事業「Go To トラベル」について、菅義偉(すが・よしひで)首相が年末年始に全国で一時停止すると表明したことを受け、東北の観光関係者は15日、今後の対応に追われた。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、観光関係者からは「収束させることが大切」と理解を示す声がある一方、「団体客のキャンセルがこれから出てくるのでは」と不安視する声も聞かれた。

 日本三景の一つに数えられる「松島」(宮城県松島町)。松島観光協会の会長を務める志賀寧(やすし)さん(67)は、「Go To トラベル」の年末年始での全国一時停止が決まったことに「感染の収束が第一だが、(一時停止は)非常に悩ましい」と複雑な胸中をのぞかせる。

 志賀さんによると、松島では11月の人出が前年同期比で93・9%にまで回復。志賀さんは「例年、年末年始の宿泊施設は予約で埋まる時期だけに、どのような影響が出るかを注視していくしかない」と困惑気味に話した。

 津軽鉄道(青森県五所川原市)が運行する、冬の風物詩「ストーブ列車」は毎年、12月1日から翌年3月31日まで津軽平野を走る。令和元年度は約2万人の観光客が訪れた。

 ただ、新型コロナウイルスの感染拡大が客足に影響を落とし、追い打ちをかけるように今回の一時停止が決定。津軽鉄道の担当者は「団体客のキャンセルがこれから出てくるのではないか。今後の動きを見極めている状態」と話す一方で、「来客者には感染防止対策を徹底した上で、しっかりとおもてなしをしたい」としている。

 夏油(げとう)高原スキー場(岩手県北上市)は、16日のオープン直前の一時停止決定に戸惑いを隠せない。利用客の5割が県外からで、12月と1月の利用客がシーズン全体の6割近くを占めるからだ。同スキー場の村松麻人支配人は「年末年始の宿泊施設は予約でいっぱい。今後、キャンセルがどうなるか」と不安そうに話した。

 土湯温泉観光協会(福島市)の池田和也事務局長は、今回の一時停止の決定に「新型コロナウイルスを収束させることが大切。やむを得ない」と一定の理解を示しながらも、「突然の発表で、多くの旅館はキャンセルの対応に右往左往している。年末年始の予約はGo To トラベルの利用者がほとんどで『もう、休みにしようか』という経営者もいる」と打ち明ける。

 年末年始は、観光業界にとってはかき入れ時。それだけに池田事務局長は「11月下旬までには(一時停止すべきかどうかを)決断すべきだったのでは」と付け加えた。

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