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【朝晴れエッセー】コロナ禍のロミオとジュリエット・12月13日

 坐骨神経痛の手術が必要なレベルに達していると診断され、早速ヘルニアの除去手術をすることになりました。

 手術とリハビリを含め18日間の入院生活を余儀なくされましたが、病院ではコロナ禍で面会が許されるのは登録した親族の2人のみ、しかも週1回と定められていました。

 入院生活にちょっと退屈し始めていた術後13日目の午後、ゴルフ練習場仲間の79歳の方から見舞いの電話が入りました。面会が許されないので、電話を受け部屋を出て楽しく話をしていたところ、「部屋は何処ですか」と聞かれ、病室に戻りました。

 ベッド横の窓際に立つと、何と約90メートル先の歩道に恰幅(かっぷく)のいい方が立っている姿がすぐ目に入りました。

 すると、「何階ですか」と聞かれたので「6階ですよ」と答えました。電話から1、2、3、4、5、6の声が聞こえ、同時に目線も上がってきてると思った瞬間私を見つけ、勢いよく手を振り始めました。

 私も思わず大きく手を振って応え、お互い手を振り合いながらの5、6分間、楽しい会話で盛り上がりました。

 病室のベッドに座って考えました。6階の窓辺の73歳と、90メートル先の歩道に立つ79歳の爺2人が、大きく手を振り合いながら電話で盛り上がっている光景を思い出すと、同室者にもちょっと気恥ずかしい気持ちになっていました。

 翌日見舞いに来た次女にこの話をしたところ、「ロミオとジュリエットかぃっ!」の一言で、同室の方のにこやかな笑顔も含め全てが納まりました。

野口正憲(73) 長崎県佐世保市

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