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【朝晴れエッセー】はるかな日・12月11日

 父の書いた日記を見つけた。

 結婚7日目、という日から、私が母のお腹に宿ったことを知った日までのことが、小さな素敵な手帳に書かれていた。

 「結婚して今日で7日余り、妻を愛して、夫としての良き道にいそしまむと思う。幸福なホームの建設にいそしまむと思う。貧しくともいい、幸福ならば」「本日は結婚初のサラリー日、人形と本を購い帰る。結婚して2カ月半、妻に妊娠の徴(しるし)あり」と書かれている。

 新婚の初給料で人形と本を買って帰ったなんて、父らしいなぁと思った。

 私が母に宿った昭和16年のこと、79年前、はるかな日だ。

 私が20歳のとき、亡くなった父の新婚の日々の日記、若き日の父の筆跡を見て、涙が出た。

 私の日記帳は、主人と結婚して22日目に書き始めたものが手元にある。主人の日記帳もその頃からのものがある。

 主人が亡くなって4年になる。2人の日記を読んで、いろんな思いがあふれて、泣いたり、笑ったり、この膨大な日記帳、どうしよう。

 少しずつ処分していかねばと思っているが、今、私がはるかな日の父親の日記を読んで、こんな気持ちになるのだから、せめて数冊ずつは残しておこうか、はるかな未来のために、と思っている。

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