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【朝晴れエッセー】「手を洗うョ」・12月10日

 保育所でのお手伝いパートも8年目の今年は、「コロナ」という正体不明の強敵とたたかい共存しようとしている年です。

 自粛期間中は「子供はどんな毎日を過ごしているのかなぁ?」「保護者の方々は未経験の日常を頑張っておられるのだろうなぁ」と、不安と心配の春を過ごした。

 さまざまな規制のもと、保育所に子供たちの声が戻った日から「コロナを出さない」という強い意志を持って以前と違う「普通」の生活がスタートした。

 マスク着用、行動ごとの手洗い、玩具は頻繁に洗浄・消毒、そんな作業も今では「普通」となったある日のこと。

 おやつ前の手洗いで1人の女の子がずっと手を洗っている。気になりそっとのぞき込むと…驚いた。

 せっけん泡を手のひらにのせ、丸めた指先をクルクルとし洗っていた。次に広げた5本の指の間をゴシゴシと。

 そうです。コロナ禍で励行されている「正しい手洗い」を2歳の幼子が懸命にしていたのでした。

 プール遊びも夏祭りも中止となった夏。運動会も遠足もない秋。嘆いているのは私たち大人だけだったのかも…。子供たちは毎日の日常を喜々として生活し、正しいと教わった手洗いを楽しそうにしていたのです。

 この保育所からはコロナは出ない。そして幼子の姿に明るい未来を感じた。

 先行き不安な毎日の先には、きっと安心できる笑顔が私たちを待っている。懸命に手を洗う幼子の後ろ姿に頑張れる力をもらった気がしたから…。

大槻高子 64 神戸市東灘区

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