MOX燃料工場、審査に正式合格
原子力規制委員会は9日の定例会合で、日本原燃のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場(青森県六ケ所村)の安全対策が新規制基準に適合しているとする「審査書」を決定した。同工場は正式に審査に合格した。
MOX工場は原発の使用済み核燃料を化学処理(再処理)して取り出したプルトニウムやウランを、燃料として繰り返し使う国策「核燃料サイクル」の主要施設。再処理工場(六ケ所村)で作ったMOX粉末を燃料に加工する。
国や電力会社はMOX燃料を使う「プルサーマル発電」によってプルトニウムを消費するとしているが、東京電力福島第1原発事故後、プルサーマル発電を導入して再稼働した原発は4基にとどまる。規制委の更田豊志委員長は「電気事業者は(MOX燃料の)利用計画を、しかるべき時期に示すことが重要だ」との認識を示している。